リフティング、ドリブルの目的は身体を思い通りに動かせるようになること
2019年4月 9日
練習時間は平日2日、1日2時間。短時間で技術を高める「動き創り」のためのリフティング、ドリブルトレーニング
リフティングやドリブル練習をたくさんしているのに、いざ本番の試合になると練習の成果がうまく発揮できずに悩んでしまうことはありませんか?
活動スタートからわずか2年で女子U-15年代の関西一を決める「第34回 関西女子ジュニアユースサッカー大会」(2017年)でACグローリアガールズU-15を準優勝に導き、現在も定期的にドリブルスクールを開催するなど、個人技指導のスペシャリストとして知られるフリーのプロサッカーコーチの三木利章さんは、
「時間をかけて技術を身に付けることばかりに気をとられず、限られた時間の中で、自分の身体を上手に動かせるようになるのが大切です」と話します。
では、この指導理論はどのようにして生まれたのでしょうか?
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■練習時間は平日2日、1日2時間のみ
三木さんが指導するグローリアガールズU-15の練習は平日2日、1日2時間のみ。
週末に行う試合を含めても、他のチームと比べてサッカーに取り組む時間が極端に少ないのです。この状況を、コーチの三木さんはこう語ります。
「最近は塾に通う子どもが多く、サッカーだけに打ち込むことができません。それならば、いかに少ない時間で上手くなれるか、効率を重視しようと考えました」
そこで三木さんが編み出したのが、「動き創り」のためのリフティング、ドリブルトレーニングでした。
「2時間では、チームとしてできる練習が限られています。そこで、選手の「動き創り」をするためのトレーニング、特にボールを使ったアジリティートレーニングを徹底しました。
「パスの練習だと待ち時間が生まれてしまいますが、リフティング、ドリブルなら一人一個ボールを使うので、同じ時間でもより効果的に練習ができます」と語る三木さん。
「動き創り」とは、"自分の身体を思い通りに動かす能力"のこと。短い練習時間を効率よく使うため、リフティング、ドリブルをしながら「動き創り」を行うというその言葉通り、アップの代わりに毎回、リフティングを取り入れ、コーンドリブルには足元のテクニックを身に付けるのではなく、しなやかな身のこなしができるようになる工夫が施されているのです。
次回は「動き創り」のリフティング、ドリブルに必要な3つのポイントについてご紹介します。
次回>>身体を思い通りに動かす「動き創り」のリフティング、コーンドリブルに必要な3つのポイント
三木利章(みき・としあき)
プロサッカーコーチ。主に少年サッカーチームやジュニアユースチームの指導、スクール主催などの精力的に活動。 育成年代で一番大切な『個』の技術・戦術の向上を目指し、実践で生かせる個人スキルを身につける指導を行っている。