練習効率を高める!トレーニングアイテム特集
2024年5月 9日
伝統校も活用するテクダマ!テクニックを向上させる「意識づけ」の大切さ
サッカーの技術習得に役立つと評判の『テクダマ』。
これはサカイクやコーチユナイテッド等を運営する株式会社イースリーと、ドリブルを中心としたトレーニングで技術と身体操作を高める指導で有名な三木利章コーチが、何度も試作を重ねて制作した、トレーニング用のボールです。
ジュニアからプロまで、様々なレベルの選手が使用し、技術向上に役立てています。
そこで今回は武相高校サッカー部(神奈川県)の鈴木翔大監督と選手たちに、テクダマの使用感についてうかがいました。
神奈川の上位を目指す伝統校は、どのようなトレーニングで技術の向上に取り組んでいるのでしょうか?
■少数精鋭でトレーニング
野球の強豪として知られる武相高校。サッカー部も過去に全国大会出場経験があり、OBに武藤雄樹選手(柏レイソル)がいます。
社会人サッカーでプレー経験のある鈴木翔大監督のもと「ボールを大事に、ゴールを目指すサッカー」を掲げ、日々練習に励んでいます。
武相高校サッカー部は、1学年15名程度、全体で40名ほどの少数精鋭です。学校のグラウンドは人工芝で、トレーニング環境も良好。チームとして大事にしている「止める、蹴る、運ぶ」の技術を高めるため、意欲的に取り組んでいるそうです。
鈴木監督は言います。
「止める、蹴るは言葉にすると簡単ですが、それを定義づけて、止めるとはどういうことなのか、蹴るとはどういうことなのかを、新入生が入ってくる4月の段階で明確にしています」
さらには「数センチのパスにこだわりを持つ」をテーマに、「今のパスは左足の方がいいんじゃないか」などと声をかけながら、パスの質にこだわってトレーニングを行っているそうです。
チームの目標は、神奈川県大会でベスト8に入ること。全国レベルの強豪が揃う上位リーグのチームを倒さなければならない挑戦ですが、選手たちは高い意識でトレーニングに臨んでいます。
■テクダマを使うことで、脳に刺激が入る
そんな武相高校が、練習で活用しているのが『テクダマ』です。
鈴木監督は、テクダマの印象を「不規則に変化するボールなので、対応することで脳に刺激が入りますよね。特にGKはディフェンスに当たってボールの軌道が変わることもあるので、反応のトレーニングにいいと思います」と話します。
武相高校ではトレーニングに、5号球の重さがある3号球を取り入れており、ウォーミングアップやパス練習などで活用しているそうです。それに加えてテクダマを使用することで、様々な動きのバリエーション獲得が期待できます。
鈴木監督は、最近読んだ「エコロジカル・アプローチ」という本を引き合いに出し、「技術の習得を考えたときに、いつもと同じ環境、同じボールでやるよりも、サイズが小さくなったり、重さが変わる方が、学習効果が高いのかなと思います」と、通常とは異なる環境での練習の重要性を指摘します。
ほかに、「対面パスもそうですし、3対1や4対1のボール回しでも、不規則に変化するわけですから、予測力、対応力が身につきますよね。瞬間的な反応なども高まっていくと思います」と、テクダマを練習へ組み込むアイデアを教えてくれました。
■意識次第で技術は向上する
止める・蹴るを始め、基礎技術を大切にする、武相高校サッカー部。鈴木監督は、「高校生の時期であっても、意識次第でボールテクニックは大きく向上する」と言います。
「止めるというのは、1度のタッチでボールに回転をかけず、完全に静止させ、どこにでも運べてどこにでも蹴られる場所に1度で止めようと意識するだけで、反復していると、ピタッと止まるようになります」と、意識づけ次第でスキルは上がると言います。
選手たちにテクダマの印象を尋ねると「いきなり跳ねたり、不規則な動きをする」(MF植村恵吾)「回転をかけたら、いろんな動きをするからおもしろい」(DF安田夏樹)「普段と違う回転やバウンドがあり、いろんな神経を使うので練習になる」(DF立川嵩空)と好評でした。
さらに植村選手は「普段は人工芝でトレーニングしていますが、公式戦は土のグラウンドでやることが多いので、テクダマを使うことで、土のグラウンドと同じように、突然跳ねたり、不規則に動くボールに対応するトレーニングになると思います」と、活用イメージを話してくれました。
■多様な環境で練習することの重要性
武相高校サッカー部の取り組みから見えてくるのは、基本技術習得と、不規則な状況への適応力を高めることの重要性です。
エコロジカル・アプローチの観点からも、様々なボールやピッチ状況など、多様な環境での練習が、学習効果を高めることが明らかになっています。
日々、情熱を持って指導にあたる鈴木監督のもと、練習に創意工夫を凝らすことで、選手たちは着実にステップアップしているようです。
技術面の向上に加えて、様々な変化に対応するためにも、テクダマを活用してみてはいかがでしょうか? きっと、トレーニングに新たな刺激が加わり、選手たちを上達に導くことでしょう!