蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~
2018年3月28日
他クラブのジュニアユースのセレクション受けるなら途中退団っていう問題
■セレクションが中学受験のようになっている親子も。大事なのは子どもの意向
※写真はサカイクキャンプの写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません
ジュニアユースのクラブ選びについては、これまでもさまざまな記事を書いてきましたが、違和感を抱くのは多くの子がJクラブから町クラブまで片っぱしからセレクションを受けることです。
子どもたちは第一、第二、第三候補とたくさん受けます。「記念受験」と言ってJクラブや全国大会に出る強豪ジュニアユースのセレクションに参加します。よって何百人もの子どもがひとつのクラブのテストにやってきます。彼らや保護者にとって、サッカーがさながら中学受験のようになっています。
ここは、保護者のほうがもう少し冷静になったほうがいいように思います。
クラブ側が設けた規定について考えるより先に、まずはお子さんが中学生になってからどんなサッカー人生を送るのか、そこの考えが深まるようまずはフォローしてあげてください。
そのなかで「どうしても行きたいクラブがある。チャレンジしたいところがある!」となれば、今の所属を外れセレクションを受けたあと、受け皿になるクラブを一緒に探してあげてください。
島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てる テニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。
最新刊は、ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)。
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