蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~
2018年9月 6日
試合中に思い通りにいかないと泣きだす息子をどうしたらいいの問題
■サッカーはミスのスポーツ、子どもに泣かれても動揺せずどっしり構えていましょう
※写真は過去のサカイクキャンプのものです。 質問者及び質問内容とは関係ありません。
解決のための作業は三段階です。
1.親御さんはご自分の子育てを振り返る
ダブルバインドはないか。あったとしたら「ごめん。お母さん、あなたに違うこと言ってるねえ。悪かった!」と謝る。
2.子どもに対して不安を持ちすぎていたら、気持ちをコントロールして改める
「大丈夫かしら」と心配するのは親心ではありますが、過度になると、子どもは「親にこんなに心配されるダメなボク」というふうに自己肯定感が下がります。
「まあ、また頑張ればいいよ」と可能な限り鷹揚に構えてください。泣かれてもオロオロせず「泣くことでもないよねえ」と笑っていましょう。
3.「サッカーはミスのスポーツ」と伝える
手ではなく足でやるサッカーは、ミスして当たり前のスポーツです。と同時に、「子どもは未熟なのが当たり前。失敗しながら成長していくんだよ。だからサッカーをする君を私たちは応援しているんだよ」と話しましょう。
最後に。
米国の著名なスポーツライター、ヘイウッド・ヘイル・ブルーンは、こう言い残しています。
「スポーツは人格を作らない。人格を照らし出す」
英語で、Sports do not build character. They reveal it.「reveal」は明らかにする、です。
ピッチでの子どもの姿は、私たちそれぞれの「子育てのありよう」を実は映している。私はそう思います。鷹揚で多くのことを子どもに任せている親の子どもは、ミスに動じずタフなように思います。
実はわが子にスポーツをさせることは「我が家の子育て」を公開していることになるんだよなあ、と私はずっと思っていました。
でも、そこで私たちは自分たちの子育てを「見る」ことができます。他人のも、見られます。そうすると、子育てもサッカーのようにミスの連続だとわかります。だからこそ、子どもの成長は涙が出るほど嬉しいですよね。
大丈夫。いつか泣かなくなります。上司に怒られて泣く男性社員はまずいませんから。