蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

2022年2月16日

Bチームで苦しむ中学生の息子にどんな言葉をかければいいのか問題

■本来なら小学生年代でも親は出ない方がいい


(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)

 

お父さんは「中学生にもなって親が出てくるなんて過保護」と書かれていますが、本来なら小学生から親は出ないほうがいいと私は思っています。

また、息子さんは一生懸命自分の境遇と向き合っているようです。あっぱれではないですか。したがって、お父さんはまず、彼の努力を認め褒めましょう。

「おまえ、Bにいてもこんなに努力してすごいね」
「お父さんならとっくにあきらめてるよ。続けてるだけですごい」

そんなふうに、へーっと感心していればいい。「やったことは無駄にならないよ」などと間違っても言わないでください。彼の苦しみは、彼しかわかりません。

もうすぐ中学3年生。今が、お父さんの子離れの交差点です。立ち止まらず、おろおろせず、前を進んでください。その姿に、息子さんは必ず勇気をもらうはずです。

 

島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
スポーツ・教育ジャーナリスト。日本文藝家協会会員(理事推薦)1男1女の母。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』や『東洋経済オンライン』などで、スポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。主に、サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』『王者の食ノート~スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦』など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著/いずれも小学館)ブラック部活の問題を提起した『部活があぶない』(講談社現代新書)、錦織圭を育てたコーチの育成術を記した『戦略脳を育てる テニス・グランドスラムへの翼』(柏井正樹著/大修館書店)など企画構成も担当。指導者や保護者向けの講演も多い。
最新刊は『世界を獲るノート アスリートのインテリジェンス』(カンゼン)。
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