蹴球子育てのツボ ~サッカーで子どもは一人前になる~

2024年7月10日

チームメイトに「いらない」と言われる発達障害の息子。いじめだと思うが親が口を挟んじゃいけないのか問題

■状況によっては「逃げる」という選択肢もあることを知っておいて


(写真は少年サッカーのイメージ ご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)

 

子どものいじめや差別の問題と出逢ったとき、私は、いつでも被害者がやめなくてはいけなくなることに強い違和感を抱きます。実際に、いけないことをしたのは加害者なのに、結果的に被害を受けた側が居場所を失うことが往々にしてあります。

状況によっては逃げるという行動が必要なときもあります。そうなったときは他チームでやることを視野に入れられないでしょうか。

技術が遅れていたり、他の子どもよりも下手だとサッカーをする環境を奪われる。このことが肯定されてしまえば、息子さんはもちろんほかの子どもの未来にも悪い影響を及ぼします。

ここはぜひ闘ってほしいです。

 

島沢優子(しまざわ・ゆうこ)
ジャーナリスト。筑波大学卒業後、英国留学など経て日刊スポーツ新聞社東京本社勤務。1998年よりフリー。『AERA』『東洋経済オンライン』などでスポーツ、教育関係等をフィールドに執筆。サッカーを始めスポーツの育成に詳しい。『桜宮高校バスケット部体罰事件の真実 そして少年は死ぬことに決めた』(朝日新聞出版)『左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活』(小学館)『世界を獲るノート アスリートのインテリジェンス』(カンゼン)『部活があぶない』(講談社現代新書)『スポーツ毒親 暴力・性虐待になぜわが子を差し出すのか』(文藝春秋)『オシムの遺産 彼らに授けたもうひとつの言葉』(竹書房)など著書多数。『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(池上正著・小学館)『教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術』(佐伯夕利子著・小学館新書)など企画構成者としてもヒット作が多く、指導者や保護者向けの講演も精力的に行っている。日本バスケットボール協会インテグリティ委員、沖縄県部活動改革推進委員、朝日新聞デジタルコメンテーター。1男1女の母。
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