信念を曲げずに積み上げてきた指導とは?

2012年6月 7日

身体が柔らかく、神経の発達が著しいジュニアの年代だからこそ、たくさんボールに触る練習を!

ジュニア年代のクラブとして、全国的な知名度と実績を誇る、ディアブロッサ高田FC とJSC CHIBA。JSC CHIBA川島和彦監督のとディアブロッサ高田FCの川上弘仁監督にボールを持つ指導の意義、8人制について、ジュニア年代の指導ポイントなどについて、語っていただいた特別企画第2弾。今回もジュニア年代の指導者、保護者、必見です!
 
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―JSC CHIBAとディアブロッサ高田FCはドリブルを中心に指導されていますが、ジュニア年代でボールを持つことの意義はどう感じていますか?

川島:サッカーで点をとるための前提として、自分たちがボールを持っている、支配していることがあります。そのために必要なプレーは大きくわけて2つ。それが「ドリブル」と「パス」です。ジュニア年代の特長として、体重が軽く、身体が柔らかいので、ケガをしにくいことがあります。神経が発達していく時期でもあるので、ボールコントロールを身につけるのに適している。そのためには、たくさんボールに触ることのできる練習をしたほうがいい。
 
川上:その一つがドリブルなんですよね。
 
川島:キックは、筋力がないとなかなかうまくできないんです。ロングキックで20mをノーバウンドで蹴ることは、テクニックだけではなくパワーも必要ですよね。そこは、少年期ではどうしようもない部分でもあるんです。でもボールタッチやドリブルなどはいろんな種類の練習ができるので、どちらを先にやっておいたほうがいいかを考えた時に、ボールに触ることなのかなと。身体の発達に応じて、身につきやすいものはなにかと考えるとね。
 
川上:自由にボールを扱えなかったら、サッカーをしていても面白くないですよね。自由にボールを扱えるようになるためには、たくさんボールに触る練習をしたほうがいいと思います。ボールが自由に扱えるようになれば、どんな相手と試合をしてもあわてなくていい。相手が来たらドリブルで抜いてもいいし、パスをしてもいい。ボールを持てるようになれば、プレーの選択肢も増えます。「相手が2人来てもボールを取られない」という自信があることが大事かなと。だからうちは、ただボールを蹴るだけのトレーニングはほとんどやらないですね。相手をかわしてシュートとかはやりますけど、どちらを大事にするかといったら、ボールを触る、運ぶほうですね。ドリブルをすることで、たくさんボールに触ることができますし。
 
 
川島:川上君は子どもに、駆け引きを意識させているよね。高田の子たちは、駆け引きのおもしろさでサッカーをしている。それをするには、ボールを安心して持っていられる技術があることが前提なんだよね。だから、高田の子は落ち着いているんだと思う。
 
川上:いや、まだまだですよ。
 
川島:高田の子は前を向いてボールをさらしても、全然大丈夫。パスの強弱とか、ぎりぎり足が届かない角度のボールとか、いやらしいところを楽しんでいるように見えるんだよね(笑)。ショートパスをつないで相手を引きつけておいて、逆サイドに出したりとか。だから、相手が引いて守備ブロックを作っていても、駆け引きでどうにかしちゃう。うちのチームは、いまよりもっと強い武器(ドリブル)を身につけて、相手を怖がらせたあとに、駆け引きができるようになればいいなと思っている。強いパンチを持っているからこそ、それがフェイントになる。高田がやっているようなことをやりたいというイメージはすごくあるんですよ。
 
高田と試合をすると、どの学年の試合であってもおもしろい。試合が終わるたびに、「やっぱり、駆け引きをもっとできるようにならないとな」と思ったり、感じることができるからね。
 
川上:駆け引きの部分は大事にしてますね。「相手にわからんようにやれ」とは、よく言っています。相手の逆をとることや、裏をとること。パスにしても、相手がわからないような出し方をしたり。そういう部分はジュニア年代から身につけたほうがいいかなあと思っています。
 
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川上弘仁監督//ディアブロッサ高田FC
全日本少年サッカー大会・準優勝(2010年)、3位(2011年)と、近年の活躍は目覚しい。ドリブルを中心に、個人を磨く指導は全国的に有名。選手、随時募集中。スクールもある。
クラブ公式サイト
 
川島和彦監督//JSC CHIBA
少年サッカー激戦区の千葉県でJクラブと対等に渡り合う力を持ち、好選手を輩出している。ドリブルに特化したスクール「ドリ塾」を定期開催するなど、あらゆるアプローチで選手育成を行なっている。
クラブ公式サイト
 
●川島監督作製・ドリブルDVD
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