日本代表MF柏木陽介が教える「ゲームメーカーに必要な5つのテクニック」

2017年5月29日

広い視野を確保する「顔を上げるコントロール」

浦和レッズの柏木陽介選手のプレースタイルは「ゲームメーカー」と呼ばれます。誰よりもボールに触って、ゲームのリズムをつくり、決定的なチャンスを演出する——。そんな選手になるためには、何を身につければいいのか。柏木選手が大事にしていることをアドバイスします。
 
今回は広い視野を確保して周りの状況をより把握するための「ボールコントロール」について。どんなボールでも確実にコントロールする技術があれば、プレーの選択肢が広がります。(文:北健一郎、写真:松岡健三郎)
 
 
<<【連載第3回】決定的なチャンスをつくる「アウトサイドキック」
 

■相手が遠いときは顔を上げてコントロール

ボールのコントロールは状況によって方法が異なるものです。パスを受ける回数が多い中盤は、その状況を見極めて、正しくコントロールできる能力が必要になります。
 
パスを受けるときに相手との距離が遠ければ、プレッシャーをあまり感じずに余裕を持ってコントロールできます。そうした場合は、上体を立ててしっかりと顔を上げながらコントロールしましょう。
 
そうすることで広い視野を確保できるので周りの状況をより把握しながらコントロールができます。また、こちらが余裕を持ってコントロールしていることがわかると、DFは簡単には近づくことができなくなります。
 

■相手と距離があるときのコントロールの基本

1.プレッシャーを受けていない状況でパスを受けます
 
2.上体を立てて視線を上げながら、左足ですぐにパスが出せる位置にトラップします
 
3.広い視野を確保できるので、周囲の状況を判断して次のプレーができます
 
ボールコントロールは、パスと同じくらい大事なテクニックです。相手のプレッシャーを受けながらでも、正確にコントロールするためには、正しい止め方を覚えるのはもちろん、どのスペースを使うか、どんな意図を持って止めるべきかなど、ボールを止めるためのテクニックも覚える必要があります。
 
【柏木選手のアドバイス】
 
どれくらいの距離ならば余裕を持ってコントロールできるのかを把握する必要があります。その感覚をまず練習で覚えましょう。また、遠くから相手が寄せてきている場合、その相手を視野に捉えるようにコントロールすることで、より余裕を持ちながらプレーできます。
 
次回は「ボールを受けるために常に意識しておくべきこと」についてお伝えします。
 
 
 
柏木陽介選手プロフィール
1987年12月15日生まれ。兵庫県たつの市出身。浦和レッドダイヤモンズ所属のミッドフィルダー。高校時にサンフレッチェ広島ユースに加入。高円宮杯全日本ユース選手権初制覇を果たし、2006年にトップチームに昇格。翌年、FIFA U-20 World Cup 2007 で主力としてベスト16進出に貢献した。2010年には浦和レッドダイヤモンズへ移籍。攻守の要としてチームを支え、2014・15・16年とJリーグ優秀選手賞を受賞。2016年にはYBCルヴァンカップで優勝し、自身初のJリーグベストイレブンにも選出された。日本代表として国際Aマッチ11試合出場(2017年2月現在)。
 

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