弱小チームのチカラを引き出す! 暁星高校林義規監督の教え
2014年12月30日
選手権は簡単じゃねえな!暁星の土台を作ってくれた初代
■コートのサイズは、今もちっぽけなまま
「選手権の本大会では1回戦は宮崎工業に2―1、2回戦は米子東に3―0だよ。2つ勝ったんだ。それで3回戦で四中工と当たって0―2で負けるんだよ。ベスト16。それがはじめての選手権だったなぁ。進学校で、選手を取ってこれるわけじゃない。しかもこんなちっぽけなコンクリートのグラウンドでさ、おおよそ万人がね、暁星が選手権に出られるなんて信じてなかったんだよ。でも俺たちはそれを信じて6年間やってきたんだよね」
今ではコンクリートだったグラウンドも最新の人工芝が敷かれている。けれど監督がちっぽけだというサイズは当時と変わっていない。フルコートの半面も取れない小さなグラウンドである。コンクリートで削れてボロボロになっていくボールを追いかけながら、彼らは満員の国立を夢見て、そこに立つ自分たちを信じてサッカーを続けたのだ。到底、想像ができなかった。
「最初の子たちが全中に出て、インターハイに出て、選手権に出た。そして11人のうちの9人は現役で大学に入れた。それがさ、俺がやってきた大きなベースになったし、暁星の土台を作ってくれたんだよ」
【大好評!!短期集中連載第3回】弱小チームのチカラを引き出す! 暁星高校林義規監督の教え