あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
2018年6月29日
心が弱い今どきの中学生。短期間で強くするにはどんな指導をすればいい?
■指導者の腕の見せどころとは?
※写真はサカイクキャンプの写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません
私たち指導者は、子どもたちに「サッカーが大好きだ」という気持ちで取り組ませてあげられているでしょうか。
「これはこうやったらできるかな?」「こうやったらいいかな?」と追求できるような状況をつくっているでしょうか。
「サッカーって面白い」「楽しい」という気持ちをつくることが、彼らを上達させ、強くもします。
目の前の中学生に対し、心の弱さや逆境に立ち向かわない様子を感じるのであれば、今一度、大人のありかたを見直してみませんか。
私の見る限り、サッカーのスタートで「試合するのが楽しくて仕方がない」という時間を過ごした子が非常に少ないようです。いわゆる強豪とよばれるチームにいた子どもほど、ちょっとでもうまくいかないとすぐにあきらめます。
勝つことは重要です。私が教えている中学生たちも、試合に勝つために日々練習します。冒頭で述べたように、勝つこともあれば、負けることもある。でも、負けても最後まで立ち向かうフェアプレーを中学生に求めてください。
そして、勝つために有効な練習をすればいい。それだけのことです。
いかに楽しく、興味を持って取り組めるか。
そこをリードするのが指導者の腕の見せどころではないでしょうか。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。