あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]

2018年7月27日

サッカー未経験コーチの悩み。 選手同士の声がけ(コーチング)を増やしたい!どうすればいい?

■どうして声かけが必要なのか/オシム監督が「声を出すな」と言った理由

※写真はサカイクキャンプの写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません

「選手同士試合中に声をかけ合えるように何か良い方法を」とのご相談でしたが、目的を「声をかけ合うこと」にしないほうがいいでしょう。試合中に声をかけ合って活気のあるチームは見ていて気持ちのいいものですが、それがやらされている結果であれば少し本質とかけ離れているように感じます。

「なぜ声を出すのか」

「どんなときに必要なのか」

そこをきちんと押さえると同時に、サッカーの攻撃や守備の成り立ち(セオリー)を教えてあげてください。

元日本代表監督のオシムさんはジェフでの監督時代、逆に「声を出すと相手にわかるから声を出すな」と言い、どんなときもコーチングすべしという考え方ではありませんでした。そもそもプロや代表になると、観衆の応援で選手同士の声がけはなかなか聞こえません。

W杯でも選手たちは身ぶり手ぶりをして、ジェスチャーを使って自分の意図を伝えていました。

そんな最終的な到達点も知っておくべきでしょう。

池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
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