あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
2018年8月31日
総勢10人の少所帯で1日3試合は無理? スタミナ配分や戦い方を教えて
■体力をつける練習、スタミナ配分は......
※写真は過去のサカイクキャンプのトレーニング写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません
とはいえ、現状試合をしなくてはいけないのなら、子どもたちにまず1試合目にきちんと課題を与えましょう。目指してほしいプレーを伝え、試合後はそれができたかを確認します。
2試合目、3試合目になると、なかなか最初の試合のようには動けません。そういうときは「苦しいときに目指すプレーがどのくらいできるか」という目標に切り替えます。
日本では、2試合目も3試合目も同じようにハイパフォーマンスを求めるコーチが多いようです。疲労が蓄積しているなかで、最初と同じようにはできません。そこを大人は理解しましょう。気合や根性を押し付ける年代ではありません。自分から楽しくていつの間にか走り回っていた、そうなるのが理想です。
体力をつける練習や、スタミナの配分など考える必要はありません。
子どもたちが集中して楽しめるように最初の試合に全てを出し切るようにすれば何の問題もありません。勇気があるなら1日一試合で帰りませんか?
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。