あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
2018年9月14日
子どもたちが100%の力を出し切ってない気がする。 やる気が出てサッカーも上手くなるトレーニングはある?
■できない子たちをバカにする子にはこう伝える
※写真は過去のサカイクキャンプのトレーニング写真です。 質問者及び質問内容とは関係ありません
トレーニングの途中でグループ分けすると、簡単なほうのグループの子どもをバカにする子が出てくることがあります。そんなときは、こう伝えてください。
「サッカーはチームゲームだよね? 弱いところを他の選手がカバーするのは絶対条件だよね。だから、できる子が助けてあげればどう? こんなふうにやってみたら? って教えてあげたらいいんじゃない?」
小学校でも、助け合い、協働して課題解決をしていくグループ学習が増えています。そこでは、いわゆる「できる子ども」が、仲間に教えることで自分自身の理解が深まることが証明されています。
少年サッカーで、上手いからいい、強いから何でもやっていい、といった空気をチームにつくってしまうと、上手い子も成長しません。その子だって、違うチームへ行けば一番下の習熟度になるわけです。そのような構図をつくらないよう大人が気をつけましょう。
オシムさんがおっしゃったように、「サッカーは人生に必要なことがすべて学べる」のです。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。