あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
2020年5月29日
U-10でどこまで守備戦術を教えていいの? 指導のコツがあったら教えて
■ディフェンスを強化するためにおすすめの練習
そして、中学年から高学年になってくると、個々の能力が見えてくるようになります。なぜかはわからないけれど、あの子はよくインターセプトするよね、という子が出てきます。決めつける必要はありませんが、そこから、ボランチに、ディフェンダーにと特性を見抜いてあげることも重要です。
また、ディフェンスを強化したいと思えば、2-2、3-3といったミニゲームをたくさんやってあげましょう。勝ち負けにこだわって試合をやれば、全力でボールを取りに行きます。それは例えば、3人一組で、J1コート、J2コート、J3コートというふうに、勝てば上のコートに上がれる仕組みにします。
J1コートに行きたくて、となれば、プレーの強度が変わってきます。他方、点を取られないようにするチーム、取ろうとするチームというように、個々の特徴も出てきます。そんなところをコーチも楽しみながら練習してみてください。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。