あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
2020年8月14日
「ボール扱いは上手いけど連携できない」12歳の選手にチーム戦術のイメージを共有するには?
■顔が上がっているだけで、何を見るのか理解していないのでは意味がない
対する日本の子どもは、パスを出せたとしても、そこですぐに止まってしまいます。何もしません。
ドイツと日本の子どものこの違いは、サッカーをどう理解させるかという「指導の違い」の表れだと考えます。理解のさせ方、その順番が違っているのです。
「周りを見なさい」「顔を上げろ」は、今では8割以上の指導者が言うようになってきました。しかしながら、顔が上がっているというだけで、何を見るかを子どもに理解させていません。
サッカーの成り立ちを教えるという原点に、ぜひ立ち戻ってみてください。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。