あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
2024年6月17日
小さくて線が細いU-10年代に浮き球のシュートを教えたい、ボールを浮かせるコツをどう教えればいい?
■浮き球を蹴れるようになる練習法
最後に、強いシュートにならなくても浮き球でゴールできたり、パスをする技術の磨き方をお伝えしましょう。
2人1組で互いに10メートルほど離れて立ちます。対面パスです。片方はグランダーのパス。反対側は浮き球で返します。正面から来たボールをダイレクトで蹴って浮き球にしやすいので、試してみてください。逆の子は浮き球を止めておさめなくてはならないので、ボールコントロールの練習になります。
自分のほうに転がってくるボールを蹴ると浮かしやすいです。ボールの下のほうを足先でポンと上げます。どう蹴るとボールが浮くか。やりながら子どもたちに見つけさせてあげましょう。
少年用のボールよりも小さいハンドボールを使ってもいいでしょう。ゴール前にコーンを立て「コーンに当たらないように蹴ってごらん」と説明します。当てずに入れたら1点です。
このように練習すれば、転がってきたボールをキーパーの頭越しに蹴ることができるようになります。強いシュートでなくても得点できます。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。