あなたが変われば子どもは伸びる![池上正コーチングゼミ]
2024年9月27日
学年ミックスしないとチームが作れない女子サッカーチーム、全員をうまくするにはどんな指導がいいか教えて
■選手を集めるためには、地域に「こんな楽しいクラブがある」と知ってもらう
さて、子どもをどう集めるかという話です。男女問わず、今の子どもたちをスポーツに向けさせるのは相当難しいでしょう。私は地域の幼児や低学年を集めて年に2回くらいファミリーサッカーを開催します。
親子でボールを使ってウオーミングアップしてからボールで遊びます。親子ペアで手つなぎサッカーをしたり、試合をしたり。楽しく2時間ほどわいわいサッカーで遊んでもらいます。
場所は地域の公立高校のグランドなどです。私が指導しているサッカー部の生徒たちにも手伝ってもらっています。そうやって地域にサッカークラブがあることを知ってもらうのです。純粋に、地域にこんな楽しい環境が待っていることを知ってほしいです。
次回は部員だけでなく、高校生たち全員に向けボランティア募集をしてみようと考えています。
加えて「友達誘っていいよウイーク」を設定し、クラブに入会していなくても一緒にサッカーができる日を用意します。体験は回数を区切らず気が済むまでやってもらいます。
1回来ると9割以上が楽しかったと言って入会する子どもが多いです。そういった取り組みが口コミで広まっていくのだと思います。
池上 正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。
12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。