緊張は小さくできる!「あがらない体」のつくり方
2017年3月27日
失敗が怖いときは、やるべきことをシンプルにしてあげると緊張は小さくなる
試合の前や大事な本番はもちろん、練習中にコーチの厳しい指導を受けて緊張してしまい、失敗を恐れて普段通りに体が動かせなくなることがありますよね。
プロ野球チームをはじめ、トップアスリートから会社経営者・教育現場でこれまでのべ5,600人以上を見てきたメンタルトレーナー・石津貴代さんは、「緊張はコントロールできる」と言います。
連載第2回目は、前回のコラムで紹介した「緊張の原因となる5つの要因」の中から「失敗や評価に対する不安」について春高バレーのチームに帯同していた時のエピソードを交えて教えていただきました。
(紹介文:サカイク編集部、本文:石津貴代)
■失敗や他人の評価が怖いと思うのはなぜか
前回は、以下のことをお話をいたしました。
1.緊張の原因は「サルのなごり」である
2.「緊張の5つの原因」により、不安や恐怖が生まれることで緊張状態になる
<緊張の5つの原因>
1.失敗や評価に対するもの
2.自信がない
3.過去の失敗を思い出す
4.準備不足
5.初めての場所や経験
今回は「1. 失敗や評価に対する不安」についてお伝えします。失敗や評価に対する不安の心理を具体的にするとこのようなイメージです。
・ミスするのが怖い
・チャレンジして出来ないのが怖い
・自分のせいで負けるのが怖い
・親、指導者、仲間にどう思われるか気になる
・認めてもらい、失望させたくない
・すごい、強いと思われたい
こういった心理が不安や恐怖につながり、緊張反応を引き起こします。大きく分けると失敗への恐怖と、他人からの評価への恐怖になります。
「失敗への恐怖」
昔、春高バレーでチーム帯同をしていた時にこんなケースがありました。
いつもは緊張せず堂々としている、チームのキーマンが、あきらかに緊張していました。 声をかけてみると「怖いです」と言います。「何が怖いの?」と聞くと、「自分がここぞというポイントで取れなかったら、チームが勝てないから」と言うのです。
普段は緊張しないキャプテンやキーマンが、大一番でプレッシャーを抱え、強く緊張するケースはよくあることです。もちろん、そうでない選手も自分の失敗がチームにとってマイナスの影響を与えることに緊張をします。
「評価への恐怖」
失敗に対するものと同じくらい多いのが、『評価』に対する緊張です。
「良く見られたい、認められたい、弱さを見せたくない」というような「自分がどう思われるか」に意識が向くと、不安や恐怖心が大きくなります。このケースで緊張する選手はとても多いです。スポーツだけでなく、人前で話すときに緊張する人には、特にこのケースにはまっていることが多いです。
では、どのような対処をしてあげればよいでしょうか?
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