U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2013特集
2013年8月22日
FCバルセロナU-12など注目チームと大会の見どころ!
FCバルセロナU-12(スペイン)、リバプールFCU-12(イングランド)、チョンブリFCU-12(タイ)といった海外の強豪3チームを招いたジュニア年代の国際大会「U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2013」が、いよいよ8月27日(火)に開幕します。海外強豪クラブの育成組織を生で見られるチャンスということもあり、非常に注目されている大会ですが、今回は来日する3チームを中心に、この大会のみどころについてご紹介したいと思います。
■世界を代表する育成組織。バルサのカンテラ
今大会ナンバーワンの注目チームは何といってもFCバルセロナU-12でしょう。一般的にFCバルセロナの育成組織は「カンテラ(=石切り場、養成所)」と呼ばれ、下部カテゴリの各チームは、トップチームと同じシステム、プレー哲学のもと育成されています。現在のトップチームで活躍するメッシや、シャビ、イニエスタ、バルデス、プジョル、ピケをはじめ、数々の名選手をこれまで輩出してきました。その育成哲学や指導方法については世界中の指導者が注目しています。
また、このチームは日本人選手の久保建英君が所属していることで、ご存知の方も多いでしょう。しかし、注目選手は久保君だけではありません。大会に参加するインファンティルBというカテゴリーのチームは、バルサカンテラの全世代でもっともタレントの揃ったチームといわれており、欧州のU-12世代ではトップ3に入るチームと評価の高いチームです。
さらに今シーズンは、同じバルセロナを活動の拠点とするエスパニョールから、エースのアドリア・ベルナベー君を補強し、また、ベティス、マラガからもエースクラスを補強してきています。その他にも柔らかいタッチとダイナミックなプレーを武器に2002年生まれながら飛び級で所属しているアンスマネー君や、元バルサドリームチームキャプテンで、現在はカンテラの総責任者を務めるギジェルモ・アモールの息子トーレス君の卓越したゲームメークなどにも注目が集まります。
■バルセロナの強さの秘密は「チームプレー」にある
もちろん個人のレベルの高さにも要注目なのですが、サカイクの連載でもお馴染みの元カンテラ監督、カルレス・ロマゴサは「バルサの強さの秘密」を、シンプルな一言でこう表します。「バルサの強さを表すキーワードは『チームプレー』です。彼らは子どものときから練習を積み重ね、バルサでプレーするために必要な『スペースを作り、埋める動き』を習得しています。チーム全員が同じコンセプトのもとでプレーをし、その上で、選手一人ひとりがクオリティの高いプレーをすることができるのです」
バルセロナは選手全員がチームのコンセプトを理解し、自分のためではなくチームのためにプレーする。それこそが、強さの秘訣というわけです。11人制で行われる今大会ではトップチームと同じシステム、戦術で臨んでくることが予想されます。すべての選手が連動して相手の守備を崩し、ボールを相手に渡さずに攻める「究極のサッカー」を求めるFCバルセロナ。その哲学である「チームプレー」にもぜひ目を向けてみてください。
■元カンテラ監督のロドルフォ・ボレル率いるリバプール
イングランドの名門クラブ、リバプールFCの育成組織はクラブの象徴とも言えるスティーブン・ジェラードはじめ、数多くの有能なプレイヤーを輩出してきた歴史を持ちます。その育成組織のディレクターを務めるのがスペイン人のロドルフォ・ボレルです。
彼は12シーズンもの間、バルサのカンテラで指導を行った人物です。バルサのカンテラで最もタイトルを獲得した監督としても知られ、近年カンテラからトップチームで活躍する選手の多くは彼の指導を受けていると言われています。彼が率いるリバプールが、どんなサッカーを見せてくれるのか?こちらも注目です。
■近年、成長著しいタイのサッカー
まだまだ国際舞台で名前を聞くことが少ないタイですが、経済発展とともにサッカーの強化にはとても力を入れています。最近のニュースでも、Jリーグとのリーグ間提携など、みなさんも耳にする機会が多いことでしょう。また、現在行われているアジアチャンピオンズリーグでは、タイ・プレミアリーグのブリーラム・ユナイテッドがベスト8に進出するなど国際舞台での躍進も報じられています。
そのタイのサッカーですが、育成年代の強化も積極的に図られています。今回来日するチョンブリFCは、10歳から12歳までの小学生年代が出場するFIFA公認のU-12世界大会「ダノンネーションズカップ2011」で準優勝を果たしていますし、タイで唯一20年以上の実績を誇るクラブ育成組織で、タイ国内のみならず、東南アジアの強豪チームとして知られています。今大会でどれだけ力を発揮してくれるか非常に楽しみなチームです。
■選手の頭の中をイメージして見てみよう!
今大会にはこれまで紹介した3チームに、先日の全日本少年サッカー大会2013で優勝した鹿島アントラーズジュニアをはじめ、JA全農杯チビリンピック2013で優勝、バーモントカップ全日本少年フットサル大会2013で準優勝しているベガルタ仙台ジュニアなど国内トップレベルの9チームを加えた全12チームが参加します。
<<大会参加チーム>>・FC バルセロナ(スペイン)・リバプール FC(イングランド)・チョンブリ FC(タイ)・ベガルタ仙台ジュニア・鹿島アントラーズジュニア・柏レイソル U-12・大宮アルディージャ ジュニア・東京ヴェルディジュニア・川崎フロンターレ U-12・横浜 F・マリノスプライマリー追浜・セレッソ大阪 U-12・東京都 U-12
参加チームの名前だけでも凄い顔ぶれですが、ぜひ、サカイク読者のみなさんに見ていただきたいポイントがあります。
日本では多くの選手がドリブルなどテクニックの練習に多くの時間を費やしています。それは決して悪いことではありませんが、スペインなどのヨーロッパでは、小さい頃から「サッカーの戦術」を学びます。11人で一緒にボールを運び、ゴールするサッカーにおいて、テクニックと戦術は切り離せないものだからです。
チームでどのように動き攻撃すべきか、どのようにボールを囲い込み、ボールを奪うか? 戦術をドリブルやパスと同じ様に必要不可欠のサッカースキルとしてトレーニングしています。ニュースやテレビなどで“天才少年”と称されるFCバルセロナの久保建英君ですが、彼が評価された非凡な能力は常に周りの状況を確認し、プレーの中でベストの選択ができる“インテリジェンス”の部分にあると言われています。“人とスペース”の概念を理解し、状況に合ったプレーを選択できるため、決定的なチャンスを多く生むことができるのです。
そのように、チームとして有利に戦うために、各選手が何を観て、どのように判断しているのか?その頭の中をイメージしながら見てみると、いつもと違った発見があるかもしれません。
なお、大会3日目(準々決勝、順位決定戦)の模様はニコニコ生放送で無料ライブ配信される予定です。大会の観戦は無料ですが、混雑した場合は入場制限される可能性もあるとのことですので、遠方の方などはインターネットでの観戦もオススメします。
日本全国のサッカー指導者、選手が注目する今大会。サカイクは大会メディアパートナーとして、開幕後も随時情報発信していきますので、ぜひ楽しみにしていてください!
■FCバルセロナの元コーチが教える「サッカー選手が13歳までに覚えておくこと」
FCバルセロナの選手や世界のトッププロをサポートしてきたスペインの世界的プロ育成集団「サッカーサービス社」が監修した選手が見て学べるU-13世代の選手向け教材。彼らが分析した「Jリーグ」の試合映像をもとに、攻守の個人戦術からグループ戦術まで、選手のサッカーインテリジェンスを磨く32のプレーコンセプトを解説。将来、プロや海外で活躍することを目指す選手必見の教材。
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・【大会結果レポート最終日】6試合30得点1失点でバルサが優勝!
■大会公式ホームページ
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