U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2014特集
2014年8月25日
U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2013まとめ
前回大会で浮き彫りになった日本育成の課題をまとめました。今年の大会に出場する日本勢は、これらの課題をどう捉え、どのような戦いを見せてくれるのでしょうか。下記記事を読んで、28日に開幕する大会に備えましょう。
「同時に、私はアカデミーのトレーニングメソッドを作成し、どのようなプレースタイルを採用するかという監督業的なこともしています。クラブとしての哲学、プレースタイル、すべてを加味して、リバプールはどのようなサッカーをしていきたいのかを決めていきます。その後、標榜するプレースタイルを実現するために、どのフォーメーションを採用するかを考えます」
「いまは(1)-4-3-3のフォーメーションが良いと考えています。我々は育成年代からトップチームまで、同じフォーメーションで戦います。下部組織から4-3-3でプレーすることで、選手がトップチームに上がったときに、すぐに適応することができます。
工場の製造ラインのように、下から上へと選手が送り込まれるのです。これはバルサと同じ考えです。私は14年間、バルセロナの下部組織で指導をしてきました。私がいた時に、その考えができました。
その意味では、私は『工場長』なのかもしれません。自分の持っている製造スタイルに合わせて、合致する特徴を持った選手をみつけだし、指導をします。サイドバックの選手を例に上げると、スピードがあり、縦への突破力を持っている選手。さらには周りと連携することができ、クロスボールを上げることのできる選手です」
「守備の戦術については、グアルディオラが私のトレーニングが興味深いと、何度も見学に来ました。彼がバルサBからトップチームの監督になった日、午前中にサインをしたのですが、午後には私のところに来て、「あなたの力が必要です」と言ってくれました。ビラノバ(バルサ前監督)と一緒に来たこともあります」
「守備の戦術に関して言うと、ボールがグラウンドのどこにあるかによって、守備の仕方は変わります。ここで、私が考えるサッカーの4つの大切なことについて、説明させてください。
1はチームのスタイル。2はチームのシステム。3はロジカルにボールを動かしていけるかどうか。具体的には、マイボールにし、攻撃に移るときのビルドアップの方法です。4は相手チームがボールを持っている時に、どう動いてボールを奪うか。具体的には、相手チームがボールを持っているときに、どう動けば自分たちが狙っているところにパスをさせることができるか、です。
U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2013に合わせて来日したFCバルセロナU-12は、そのプレーだけでなく、試合前の態度、ウォーミングアップ、優勝後の表彰式の振る舞いでも「バルサらしさ」を見せてくれました。
試合前に声を出し、気持ちを高める。対戦相手全員に握手をして試合に入る。バルサの選手たちは、プレーだけでなく、その行動も成熟していました。
「バルセロナの下部組織では、どんな年齢でも“バルセロナの価値観”を学びます。すべての子どもがサッカー選手として活躍できるわけではありませんから、生活面、態度、もちろん勉強もおろそかにしてはいけません。何かひとつでも欠けることのないようにそれぞれの専門家が指導に当たっているのです」
アモール氏はグアルディオラ元監督、元スペイン代表の右SBフェレール氏らとバルセロナのカンテラでしのぎを削り、ドリームチームと呼ばれた最強チームの中盤を支えたバルサのレジェンド。誰よりもカンテラや自身が育ったバルセロナの選手寮“ラ・マシア”を誇りにしている人物でもあります。
今回、約10,000kmも離れた遠い国、日本へやってきたバルサの選手たち。東京の観光地にも足を運んだようですが、そういった行動のなかでも彼らには“バルサの選手として振る舞うこと”が当たり前のように求められます。選手の誰かが道端に落ちていたゴミを素通りすれば、「あのゴミは自分で捨てたものではないかもしれないけれど、見て見ぬ振りすることがバルサの選手として相応しいか?」とコーチが問いかけたそうです。こういったプロセスがピッチに立ったとときの振る舞いにもあらわれるのだというのです。
大会初日、この日は前日の雨などまったくなかったかのような青空。朝からとても暑い一日でした。第一試合に登場するはずのバルセロナは都内の渋滞に巻き込まれ、少し遅れての到着。定刻よりやや遅れてのキックオフになりました。
ウォーミングアップもそこそこに慌ただしくピッチに登場したバルセロナ。両チームとも試合準備が整っていたのですが、時間をずらした関係で3分の空白ができてしまいした。
主審からそのことを伝えられると、マルセル・サンス・ナバーロ監督がボールをピッチに投げ入れ、選手に向かって指を3本立てました。
「3分あるよ。どうしたらいい?」
ひとつのボールとわずかなジェスチャーで、選手たちにメッセージを送ります。
スタッフからもボールが投げ入れられると、バルサの選手たちはすぐさまこれに反応して思い思いにボールを回しはじめます。
■動画で振り返る前回大会
FCバルセロナの選手や世界のトッププロをサポートしてきたスペインの世界的プロ育成集団「サッカーサービス社」が、13歳までに身に付けておくべき戦術をプロの試合映像を使って解説。インテリジェンスを高めたい子ども達にぴったりのトレーニング教材。