U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2015
2015年8月27日
「技術は教えても球際の激しさは一度も教えたことがない」柏レイソルが体感した己に足りない"なにか"【レポート1日目】
■世界屈指の実力を誇るバルサの子たちも苦労する、11人制に移行する難しさ
世界屈指の指導者集団サッカーサービスのポールコーチが大会期間中、バルセロナやその対戦相手のプレーを中心にゲームのポイントを解説します。
大会初日の今日は、11人制移行の難しさについて。
バルセロナやエスパニョールが戦うスペインのこの年代のリーグは、7人制から8人制に移行するシーズンに当たります。まだプレシーズンのわずかな準備期間しかトレーニングできていないバルセロナは、例年そうなのですが「11人制に慣れていないな。慣れてくればもっといいプレーができるだろうな」というプレーからスタートします。
今日のバルサはピッチの縦の深さを使えていなかったために、窮屈なサッカーを展開するシーンが目立ちました。通常ピッチを広く使うというとサイドチェンジなどを使った横の幅をイメージしますが、バルサでは、これに加えてピッチの縦の深さを出してギャップをつくるプレーを攻撃の基本にしています。
11人制のピッチサイズになれていなかったために、FWの選手がボールを受けに下がってきた際にできたスペースを有効に使えていませんでした。FWが作ったスペースにサイドの選手が走り込み、パスを受けるシーンを増やせればバルサの攻撃はもっと活性化するでしょう。
日本の選手たちも普段プレーする8人制と今大会の11人制のレギュレーションの違いに苦労している様子が見えました。
ボールを保持している選手との距離が近すぎて、片方のサイドにフィールドプレイヤー10人がすべて片寄ってしまうシーンが度々ありました。ピッチの幅を使わない状態で攻めても、相手のDFはピッチの半分を守るだけで済んでしまいます。中央でボールを持って攻めようとするときも、前だけしか見ていないために、バルサのDFにインターセプトされるシーンが多く見られました。選択肢のないなかでの縦パスはバルサの格好の餌食になります。11人のピッチのサイズ感をつかんで、離れた距離を保って攻めれば、それだけDFも広いエリア、DFとDFの間を開けても守らなければならなくなるため、効果的なパスが通せるようになるのです。
スペインでも11人制への移行は通常2〜3ヵ月をかけて成熟させていきます。試合経験も少ないなかでお互いの距離感を把握し、適切な距離を保つのは大変ですが、大人のサッカー、11人制への移行を控えたこの年代でいちばん大切なことは、ピッチやスペースの使い方です。毎年バルサは、このワールドチャレンジで11人制の動きをブラッシュアップさせてくるので、2日目以降はその辺りに注目してみるのも面白いかもしれません。
■試合結果
■明日の試合日程
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