U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2015
2015年10月14日
「首を振ろう」では足りない!「いつ」「なにを」見るのかが大切
■持って生まれた能力に隠されたチャビ・シモンズの課題とは
ポール氏の分析でとても興味深かったのはチャビ・シモンズの認知について「課題がある」とはっきり指摘した点です。斜めのポジショニングや体の向きの作り方はしっかり身に付いているシモンズでしたが、パスが出る前にオープンサイドとブラインドサイドの両方を観るコンセプトはまだ完璧ではなく、ブラインドサイドを観ていなかったり、ボールが転がっている最中に慌てて首を振ることで正しい状況判断を下せないプレー映像が紹介されました。
ポール氏は「彼はタレント性の高い選手ですから多くの場合、持って生まれた能力だけで状況を解決できます。しかし、講習会で分析した通り、認知の面で課題があり、情報収集の仕方は改善できます」と説明します。実際、スペインではこうした分析結果を選手個別にフィードバックするような指導が行われていて、バルセロナのようにタレントが集まる世界トップレベルのクラブでもジュニア年代で個人戦術を徹底的に指導するといいます。
分析映像の中ではバルサの中盤3選手が6人もの選手に囲まれながらプレスを回避するシーンも紹介されました。ポール氏は「バルサの中盤3選手は常に周りを見て情報を取りながら、ボールを受ける際には正しいポジションと体の向きを作ります。『いつ』『何を』『どのように』観るかを教えることで、認知レベルの高い選手を育成することができます」と話します。後編は特別講習会の2つ目のテーマである「ボールの動かし方」についての内容をお届けしたいと思います。
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