U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2016
2016年8月28日
「どこから守備にいくか、どこからパスを回すのか」バルサと日本チームの差はどこに
U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2016は3日目、決勝トーナメント1回戦を行い、準決勝に進むベスト4が決定しました。
■バルセロナの衝撃的なパフォーマンス
第1試合、降りしきる雨の中行われたFCバルセロナ対ヴァンフォーレ甲府は、バルセロナが何度目かの“衝撃”を披露する試合となりました。
試合後、バルセロナのセルジ・ミラ監督が「この試合が今回のベストパフォーマンスだった」と振り返ったように、後半完全に主導権を握ったバルセロナは、プレータイムのほとんどの時間を相手陣内で展開します。ボールを奪ってチャンスのはずの甲府の選手が前を向いた瞬間に、バルセロナの選手たちのプレッシャーを受けてボールを取り返されるシーンが何度も繰り返されます。昨年の大会でタイトルを逃した反省からか、セルジ・ミラ監督は事前に甲府の試合映像を分析し、選手に甲府の特徴を示していたそうです。
試合を観ていた世界的指導者集団、サッカーサービスのアルベルトコーチも「ゾーン3(ピッチを3分割した際の一番相手ゴールに近いゾーン)までのボールの運び方と、相手陣内でボールを奪う動きは完璧だった」と分析しています。これまで来日したバルセロナの試合の中でも屈指の、圧倒的なパフォーマンスでした。
■世界レベルの体感が甲府の刺激に
例年バルセロナは、決勝トーナメントが始まるとさらにギアを一段上げて来ますが、今年は一気に二段階くらいギアを上げたパフォーマンスを見せてくれました。
対戦相手のヴァンフォーレ甲府U-12は、今年のダノンネーションズカップの日本代表に選ばれた強豪。グループリーグでは海外招待チームのマンチェスターシティと1対1の引き分け、バディサッカークラブ、ガンバ大阪ジュニアを3対0、2対0で零封するなど、ボール回しと好守で実力を発揮した好チームでした。
ヴァンフォーレ甲府の西川陽介監督は「自分たちのサッカーであるポゼッションをまったくやらせてもらえなかった。国内では外せるマークが外せず、ボールを持っても陣地を挽回するしかなかった」と脱帽。「難しいがあそこを目指したい」と、バルサとの対戦にポジティブな刺激を受けたようでした。
甲府にはダノンネーションズカップで世界と戦う直近の目標があります。甲府のキャプテン、志村ぼん選手は「世界と戦うためにはどこから守備に行くか、どこでパスを回したら良いか、と言うことをもっと考えなければ通用しないと思った。今のままじゃあのレベルでプレーできない」と悔しさの中にも的確な自己分析をしていました。
第2試合では、大会初日にバルセロナに2-1と善戦したフロンターレ川崎U-12が後半怒濤の猛追を見せたマンチェスターシティを2対1で振り切って準決勝へ。昨年準優勝の東京都U-12を下したヴェルディジュニア、大宮アルディージャもベスト4進出を決め、準決勝の顔合わせは下記のようになりました。
準決勝第1試合 FCバルセロナ VS 東京ヴェルディジュニア 10:00キックオフ第2試合 川崎フロンターレ VS 大宮アルディージャンジュニア 11:20キックオフ
大会最終日は、会場を味の素フィールド西が丘に変えて行われます。
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