U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2021
2022年1月 5日
週末と祝日しか活動しないのにJリーガを複数排出する街クラブ「あざみ野FC」が掲げる理念
U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2021の2日目に首位で予選突破を決めたあざみ野FC。
あざみ野FCは横浜市青葉区に1980年創設のクラブ。子どもたちだけでなく家族一緒にサッカーを楽しめるクラブとして活動しています。
現在はU-6からU-12の7つのカテゴリーに約160人が毎週末サッカーを楽しんでいます。OBにJリーガーとなった選手が多数いるクラブとしても知られています。
(取材・文:貞永晃二、写真:浅尾心祐)
2日目あざみ野FC(青)対エスフェローザ八千代 (写真:浅尾心祐)
■週末と祝日しか活動していない
――この大会への過去の出場は?
林和泉監督(以下、林) 初めてです。街クラブの関東予選を勝ってきました。選手たちがよく頑張りました。
――OBにJリーガーが多いことが知られていますね。
林 そうですね。今一番頑張っているのは山根視来ですね。それから高木3兄弟、水沼宏太、金井貢史、高丘陽平ですかね。
――彼らが育った理由をどう思われていますか?
林 われわれは週末と祝日しか活動していないんですが、サッカーを好きにさせること、あとは親子で週末を楽しむというのがクラブの理念です。指導はわれわれ勤め人だから週末の活動になるんです。いわゆる街クラブで、「負けず嫌いな街クラブ」という感じです。
■プロにならないと入れないスタジアムで試合がしたい
――今大会にはどんな思いで参加されていますか? 勝ちにはこだわらない?
林 いやこの大会は最後の思い出として勝ちたいです。(ベスト4進出で)パナソニック吹田スタジアムでやりたいです。プロにならないと入れないスペースですからね。
――選手起用は全員出すお考えでしょうか?
林 初戦は全員出しました。第2戦は全員だそうとしたけれど、プレーが切れなくて2人出せなかったです。状況的にそれは仕方ないと、みんな納得してくれました。
■出場チームみんな個人個人が上手い
キャプテンの小田浩資くんにもお話を伺いました。
――大会に参加した印象は?
小田浩資(以下、小田) 全国から強豪が勝ち上がってきていて、自分たちは関東代表という立場で出ていますが、みんな予想通り個人個人が上手いなという印象です。
――ポジションと身長は?
小田 センターバックで、158か159cmです。
林 チームで3、4番目ですかね。
――身長や体格で難しい時期ですね。
林 体のバランスが崩れますからね。ただ11人制なので、体のちっちゃい子も、テクニックはあるけどスピードがない子も8人制だと使いづらいんですが、11人制だと生かせる道があるので。8人、11人どちらも良さがあるんですけどね。日頃はもちろん8人制ですが、この大会の出場にあたり付け焼刃ですが近隣の(年上の)ジュニアユースと11人制でやらせてもらったりしてきました。
■8人制とはスペースと広さ、走る量も違う
――小田君、11人制は全然違いますか?
小田 スペースと広さが大きくて、ゴールの大きさも違って、走る量も違うので結構最初は戸惑いました。
林 それでもよく2試合無失点でね。
――ロングシュートを打てという指示は?
小田 はい、出ています。
林 でもなかなか入らないね(笑)
――大会の目標と将来について教えてください
小田 優勝しか狙っていません。将来はもちろんプロサッカー選手になって、プレミアリーグでセンターバックとして活躍したいと思っています。プレミアはDAZNでいつも見ています(笑)。
林 彼は川崎フロンターレのジュニアユースに進みます。川崎は近いんです。横浜といっても北の方なので、横浜よりも渋谷が近い地域ですから。
小田主将は話し方もしっかりしていて一言一言を考えながら話せる選手でした。3試合目を小田君に注意しながら観戦しましたが、カバーリングとラインコントロールに長けていて、リーダーとして周りの選手への指示の声掛けがしっかりできていた印象です。
勝ち上がってパナスタでのプレーを経験できれば最高の経験になるでしょう。