U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2021
2022年1月18日
「守備時の幅と深さ」優勝チームに惜敗のガンバ大阪ジュニアが感じた11人制サッカーの課題
先日開催されたU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジには、Jリーグの育成組織やスクール選抜なども参加しました。ガンバ大阪ジュニアもその一つ。
ガンバ大阪アカデミー組織の豊中スクールで構成されたチームで出場し、グループリーグを1勝1分1敗で突破。あと一歩で憧れのパナスタに行けるところで、センアーノ神戸ジュニアに敗れてしまいましたが、ボールコントロールのうまさや攻撃の意図などを見せてくれました。
Jクラブのアカデミーとして、この大会への出場にどんな意義を感じているのか、監督と選手に伺いました。
(取材・文:貞永晃二、写真:浅尾心祐)
3日目ガンバ大阪ジュニア対センアーノ神戸ジュニア (写真:浅尾心祐)
■トップチームの本拠地、憧れのパナスタを目指したが......
――大会に参加する意義をどう考えていますか?
去石侑矢監督(以下、去石) 6年生の大きな大会としては最後の大会になるので、せっかくホームでやらせてもらえることになっているので、パナスタに来れるように、優勝できるようにと準備して頑張ってきましたが、残念ながら負けてしまいました。
――グループリーグもけっして好調とは見えませんでしたが?
去石 そうですね。ずっと8人制の試合が多く、11人制の準備はなかなかできていませんでした。ただそれを言い訳にせずにやろうとやっていましたが、8人制でやっていることを11人制でそのままやりたかった。そういう形は見えたんですが、なかなかフィジカルの高い相手とかに苦戦して思うようにゲームが進められなかったかなと。
――(負けた)センアーノ戦の感想は?
去石 対戦経験もあって、センアーノさんは上手で、いい選手がたくさんいる中で上手さでは負けたくなかったのでボールを握りたかったんですが。なかなか守備のところがはまらなくて僕たちの得意な攻撃がなかなかできなかったです。
■ガンバ大阪として見ている人を魅了するサッカーを見せたい
――この年代の指導についてのお考えを聞かせてください。
去石 まず一番は楽しさというのを忘れずにやりたいんですが、その中でもガンバ大阪というチームなので、少しでも面白いサッカー、見ている人を魅了するサッカーをしたいというのが常々あるので、練習のところから遊び心を持ってというのを意識して教えています。
――11人制になるときにいろんなチームで幅と深さの使い方が課題になっていますが?
去石 守備のところではすごく感じました。間延びしたり、スペースを守り切れなかったりというのがありましたが、攻撃ではそんなに。8人制でやっているようないい距離感でやろうと言っていました。絶対その中でも空いてくるから、そこはどこかのタイミングで使えるようにと伝えていました。
■選手自身が感じる4日間を通して成長した点
選手にも話を聞きました。
――ゴールキーパーをしているのはお父さん(藤ヶ谷陽介:ガンバ大阪ジュニアユースGKコーチ)の影響ですか?
藤ヶ谷陽歩(以下、藤ヶ谷) はい。小さい頃はフィールドをしていて、4年生くらいからGKを始めました。
――今大会に参加した感想を教えてください。
藤ヶ谷 いろんな県から来たチームがいて、強かったし楽しめました。
――中学以降の進路は決まっていますか?
藤ヶ谷 中学はガンバ大阪ジュニアユースに進みます。
――将来の目標を教えて下さい。
藤ヶ谷 プロ選手になって、ガンバのエンブレムをつけてパナスタで試合がしたいです。
――今大会を通じて成長したなと思える点はありますか?
藤ヶ谷 コーチングのところ、ポジション取りとかです。
――センアーノ神戸の印象は?
藤ヶ谷 前半の守備は良かったけど、後半は崩れていって失点しました。最後もシュートも打てなかったです。
――どんなチームにしたいですか?
藤ヶ谷 攻撃的なチームで、どんどん勝っていきたいです。
――憧れている選手は?
藤ヶ谷 いっぱいいるけど、東口(順昭・ガンバ大阪)選手や谷(晃生・湘南)選手です。あとお父さんです(笑)。
U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジは、普段参加する地域(市、都道府県)の大会では対戦する機会のないチームと試合をして刺激を受けるのも一つの魅力。
今回お話を伺った藤ヶ谷選手もこの大会でいい刺激を受けたようです。4日間の大会を通じて成長した自信を胸に、今後もサッカーを真剣に楽しんでほしいものです。