U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2023
2023年9月 6日
「バルサは勝負の分かれ目を知っている」ワーチャレでバルサ相手に一進一退の好試合を見せたジェフが感じた自分たちとの差
先日開催されたU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ。グループリーグ最終戦でFCバルセロナと対戦した、ジェフユナイテッド市原・千葉U-12。バルサが先制すれば、ジェフが追いつくという白熱した試合展開でした。
試合は3-2でバルサが勝利しましたが、最後まで目が離せない好ゲームを繰り広げた、ジェフユナイテッド市原・千葉U-12の茂垣将太監督(以下、茂垣)に、バルサ戦後、話をうかがいました。
(取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一)
<<関連記事:今年も熱い試合がたくさんあったワールドチャレンジ2023を振り返る
■バルサに対して狙っていた形で良いゲームに持ち込めた
――後半最後のプレーで勝ち越しを許しましたが、白熱した試合でした。試合の感想をお願いします。
茂垣 自分たちが狙っていた形で、いいゲームに持ち込めた実感はあります。隣のコートの情報が入っていて、同点では(決勝トーナメント進出は)駄目だとわかっていました。そういう駆け引きをしながらの失点だったので、しょうがない部分もあったかなと思います。
――他会場の状況が、戦い方に影響を与えていたわけですね。
茂垣 後半の飲水タイムのときは、引き分けでも決勝トーナメントに行けたんです。でも残り2分ぐらいで別コートに動きがあったので、うちは勝ち越しを狙いに行かざるを得なくなりました。よりリスク背負っていった結果、終了間際のラストプレーで失点していまいました。
■チームとして狙っていた形
――チームとして、どのような形を狙っていたのでしょうか?
茂垣 バルサにある程度ボールを持たれる可能性が高い中で、中盤の3人のところでボールを奪ってショートカウンターを狙っていました。うちは前に速い選手がいるので、そこからボールを収めてという形です。
――バルサの印象はいかがでしたか?
茂垣 一人ひとりの判断スピード、プレースピードが速かったです。余計なボールタッチもしないし、シンプルに正確にプレーしていました。毎年、ウイングにすごく速い選手がいるのもバルサだなという感じで、普段は体感できないスピードでした。
――個人的には、ゴールを奪いに行くときの迫力がすごいと感じました。
茂垣 バルサの選手たちは、勝負の分かれ目を知っていますよね。失点も前半開始直後、後半開始直後、終了間際と、取られてはいけない時間帯でした。子どもたちは一生懸命やってはいるのですが、ゲームの入りで、あんなに早く失点してはいけないですし、最後の失点もラストプレーなので、体を張って止めに行かなくてはいけない。そのあたりのシビアさは感じました。
■バルサとの対戦は、それまでの基準を変えさせられるいい経験になっている
――改めて、バルサとの試合から学んだことはなんでしょうか?
茂垣 去年もバルサと対戦させてもらって、自分もそうですし、選手たちも、それまでの基準を変えさせられる経験をしています。「そのプレーの基準だと、他のチームに通用しても、バルサには通用しなかったよね?」と、言えるのはありがたいですし、いい経験をさせてもらったと思います。