U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2023
2023年9月 8日
「役割を理解して、プレーできるかどうか」元日本代表の橋本英郎さんが考える、上のレベルでプレーするために必要な事
U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジで、大会の目玉となったのが、街クラブ選抜です。今大会は大和ハウスFUTURES、大和ハウスDREAMSの2チームがエントリーしており、構成メンバーは全国で開催されたセレクションで選ばれた選手たちです。
毎年、元プロ選手やプロ監督がチームを率いることで知られており、今大会の大和ハウスFUTURESは、ガンバ大阪などで活躍された、元日本代表の橋本英郎さん。大和ハウスDREAMSは、柏レイソルやジェフユナイテッド市原・千葉で活躍された、元日本代表の近藤直也さんが監督を務めました。
大和ハウスFUTURESは初戦でFC大泉学園と対戦し、3-0で勝利しました。試合後、監督としてチームを率いた、橋本英郎監督(以下、橋本)に話をうかがいました。
(取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一)
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■この大会で経験したことが底上げにつながればいい
――今回、大和ハウスFUTURESの監督を受けようと思った理由を教えてください。
橋本 いろいろな選手が全国から集まっているので、彼らの将来に触れることができる機会はあまりないと思ったのと、彼らが自分のチームに戻ったときに、ここで経験したことが周りに派生していって、底上げになればいいなという思いがありました。そこに関われるのであればやってみたいということで、監督を引き受けました。
――今年1月に現役引退を発表されましたが、普段は指導に関して、どのような関わり方をしているのでしょうか?
橋本 今は高校と大学で指導しています。あと、ジュニアユースのチームを(兵庫県の)明石で持っていて、スクールもしています。将来的にはトップの方に入っていくつもりですが、まずはいろいろ勉強しながら、その先に進むことができたらいいなと思っています。
■指示を出されることに慣れている子が多い
――大和ハウスFUTURESの選手たちに、どのようなことを伝えたいですか?
橋本 ある程度、力のある子が集まってきているので、当然いい部分もあるのですが、チームでちやほやされている子が多いと感じました。それもあって、人間教育的な部分に力を入れたいです。
彼らはチームに戻れば、中心選手としてプレーしていたり、キャプテンをしている選手も多いので、人間的な部分でどっしりとできるようになれば、チームに戻ったときの振る舞いも変わるのではないかなと思っています。
――メンタリティが変わることによって、プレーも変わっていくことは、実感としてありますか?
橋本 そうですね。まずそこを試合の間に整えたいなと思っています。明日はユベントスとの試合もありますからね(結果0-0)。
また、彼らと関わる中での印象として、指示を出されることに慣れている子が多いと感じました。(初戦では)僕はあまり指示を出さなかったので、混乱しながらも頑張ってくれていました。それを踏まえてポイントを伝えていくと、徐々に立ち位置も直ってきました。
■競争を勝ち抜く為に必要な事
――大和ハウスFUTURESの選手たちは、セレクションを勝ち抜いて選ばれました。橋本さんもいろんな競争を勝ち抜いてプロになり、日本代表に上り詰めたわけですが、競争を勝ち抜くために、どのようなことが必要だと思いますか?
橋本 チームを勝たせられる選手になることであったり、自分が与えられた役割を理解して、プレーできるかどうかは大事なことだと思います。まだこの年代なので、役割とかはわからないかもしれませんが「チームのために、自分は何ができるか」を、自分なりに解釈して頑張ることができたらいいと思います。選手たちには、そういう話もしていきたいです。