ボランティアコーチお助け隊
2016年6月24日
「そのプレーすごいね。ちょっとコーチに教えてよ」くらいがちょうどいい!サッカーコーチの正しいスタンスとは
こんばんは。ボランティアコーチお助け隊の高峯弘樹(シンキングサッカースクール&サカイクキャンプヘッドコーチ)です。週末コーチのみなさんは、ようやく一週間のお仕事を終え、そろそろ明日のトレーニングを考えはじめるころではないでしょうか?
今回は、サッカーコーチがどういうスタンスで子どもと接するべきかをお伝えしたいと思います。トレーニングを考える前に、ぜひお読みください。(企画・構成 木之下潤)
■ 子どもが楽しいと思えるトレーニングをしよう
よくジュニア年代を担当している監督やコーチからこんな声をいただきます。
「ぼくはサッカー経験がないから、教えることに不安があります」
「自分がプレーすることと教えることは違うから指導は難しい」
ちょっと待ってください。
主語が「自分」になっていませんか?
私が一番に感じるのは、子どもたちに目が向いていないことです。そもそも根本的な考え方が違うと思います。サッカーは選手がプレーするものです。だから、指導の基本は“子どもが楽しいと思えるトレーニングをすること”であるべきではないでしょうか。
特にU—10以下の選手たちにとって、サッカーは遊びです。まず、私たちコーチがやるべきことは“サッカーを好きになってもらう”ことです。
「もっとサッカーがしたい」
「早く次の練習日が来ないかな」
練習が終わった後、子どもたちがこんな感情を抱けば、その日の練習は大成功です。
■一番近くで気長に見守りつづけることが大切
おそらく、悩んでいる監督やコーチの多くは、“先生と生徒”という学校のような感覚でサッカーを教えているのではないでしょうか。
はっきり伝えておくと、監督やコーチは先生ではありません。
そんなスタンスで指導してしまえば、子どもたちは「監督やコーチが言っていることをやらなきゃ」と思ってプレーするでしょう。その時点で、すでに主語はコーチのはずです。
コーチは無理にサッカーを教えようとしなくていいし、私たちが前に出れば出るほど彼らは主役から遠ざかります。大事なことは一番近くで気長に見守り続けることです。
「そのプレー、すごいね。ちょっとコーチに教えてよ」
これくらいでちょうどいいのです。そうすれば、選手のやる気が刺激され、自ら「どうやったらうまくプレーできるのか」と考え、練習します。そして、子どもたちがいいプレーをしたときに「それ、いいね」と成功したプレーや達成感のあるプレーを見逃さずに言葉に出し、その子に伝えてあげたらいい。
そうすることで「次はどんなプレーをしてやろうかな」「もっと、こんなプレーをやってやろう」と、いろんなプレーにどんどんチャレンジします。子どもたちは、自分が主役で思いのまま自由にプレーしたいものなんです。
監督やコーチの大きな仕事は、そんな環境づくりです。
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