考え・自分で行動する力を伸ばす ~サンガつながり隊よっしぃコーチの「みんながつながり隊っ!」~
2017年9月13日
誰もが心の中に持つ「やさしさ」を引き出す「魔法の声かけ」とは?
■子どもが自分から動き出す「声かけ」とは
サンガつながり隊で、私は「~しなさい」という声かけを行うことはありません。
例えば子どもたちに何かしてもらいたい時には、「ちょっと手伝ってくれる?」や「君の力が必要やねん」というような声かけをします。
そうすれば、その子どもは「○○をやって」と言われるよりも、自分が役に立っていると実感することができますよね。
家庭なら「早く片付けなさい!」ではなく「早く片付けてくれると、助かるわ」と言われれば、自分が片付けることでママの役に立っていると感じられます。
(写真提供 京都サンガF.C)
そして、子どもの行動に対して「えらいね」や「何やってんねん!」という上から目線の言葉ではなく、「ありがとう。助かったよ」とか「どうしてやってくれないの?」という対等の立場に立った声かけに変えると、子どもはひとりの人間として認められたと実感し、その積み重ねが思いやりの気持ちや社会性を育んでいきます。
大人が子どもと接する時、「この子をなんとかしたい」という想いからつい上から目線で「〇〇しなさい!」「どうしてできないの!」など指示や命令の言葉を使いがちですが、その結果「お母さんが言ったからしかたなく…」などやらされてやる気持ちを育てるのではなく、「〇〇してくれると助かるわ」「手伝ってくれない?」と“I need you”の気持ちを込めた声かけで、「自分から役に立ちたい」と主体的にその子の中に眠っているやさしい気持ちをどんどん引き出す機会をたくさんつくってあげてほしいと思います。
福中善久(ふくなか・よしひさ)
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAで幼児~小学生を中心に様々なスポーツやキャンプ指導にあたった。また、大学生の指導者育成や高齢者スポーツなど幅広く活動。京都サンガでは未来を担う子どもたちに、スポーツを通じて「人と人がつながっていくことの大切さ」を伝える「サンガつながり隊」のコーチとして活動。地域の小学校を中心に年間2万人の子どもと関わっている。
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