考え・自分で行動する力を伸ばす ~サンガつながり隊よっしぃコーチの「みんながつながり隊っ!」~
2018年9月 3日
正解は本当にひとつだけ? 子どものいろんな意見を引き出すことが「生きる力」を育む
■先に動いた人にただついていく子が心配
もっとも私が心配しているのは、子どもが集団行動する時、自分で考えようとせず、先に動いた人にただ続いていく子が少なくないということです。私が小学校を巡回指導している「サンガつながり隊」でもたびたびそういうことが起こります。
もし、前の人がコースを間違っていたらどうするのでしょう? そして誰がその行動の責任を取るのでしょうか?
スポーツはルール上ダメと決まっていることはダメですが、プレーに「これが絶対に正解」というものはありません。例えば相手ゴールキーパーと一対一のシーンになった時、ループシュートを打つことも、キーパーの脇の下を狙うこともできます。足元に自信があればキーパーをかわしてからシュートを打ってもいいでしょう。
どれも正解。失敗すれば、また次に工夫すれば問題ありません。サッカーは自分で決断して行動しなければならない局面の連続なので、私は子どもたちの柔軟な発想を引き出しながら「生きる力」を育んでいきたいと思っています。
福中善久(ふくなか・よしひさ)
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAで幼児~小学生を中心に様々なスポーツやキャンプ指導にあたった。また、大学生の指導者育成や高齢者スポーツなど幅広く活動。京都サンガでは未来を担う子どもたちに、スポーツを通じて「人と人がつながっていくことの大切さ」を伝える「サンガつながり隊」のコーチとして活動。地域の小学校を中心に年間2万人の子どもと関わっている。