考え・自分で行動する力を伸ばす ~サンガつながり隊よっしぃコーチの「みんながつながり隊っ!」~
2019年9月27日
あなたの子は大丈夫? 自由を与えられると「何していいかわからない」子が増加中!?
京都サンガでは「サンガに関係する全ての人々と夢と感動を共有し、地域社会の発展に貢献する」を理念としています。この理念をもとに「子ども」に焦点を当て、「子どもまんなかプロジェクト」と題し、2012年から「サンガつながり隊」という活動を行っています。
2012年の発足からこれまでに接した人の数は11万人以上。たくさんの小学生とその保護者らを見てきたよっしぃコーチの「みんながつながり隊っ!」。
今シーズンは子どもたちからの質問に答える形でお送りします。
第四回目の今回は、「遊び」について子どもからの質問です。あなたのお子さん、「自由に遊んでいいよ」と言われたら遊具・道具がなくても遊べますか?
【今月の子どもからのQuestion?】
「遊び」って、どんなことに役立つの?
<よっしいコーチの回答>
先日のサンガつながり隊で「コーチ、休みがほしい......」そんな声をかけてくる子どもがいま した。子どもたちは塾やいろんな習い事でとても忙しい毎日を送っています。
「何がした い?」と問いかけると、「休みたい」と答える子も少なくありません。
そんな毎日を迭っている中で、今の子どもたちの環境は、誰と何をして過ごすなどの「自由に遊べる時問」が減っているように感じています。
■遊びの中で育まれる能力
私の子ども時代は、学校から帰るとマンションの下にいろんな年齢の友だちと集まって遊んだものです。「今日は何して遊ぶ?」から始まり、キックベースをすることになると、マンホールをホームヘースに見立てたり、人数が少ない日は2塁を省略したりとみんなで状況に応じたルールをつくるなどの工夫をしながら、夢中になって遊びました。
時にはケンカもありましたが、そこでどこまでやったらダメかや仲直りの仕方を考えたり、誰かが仲裁に入ったりと、自分たちで解決していました。
振り返れば「自由な遊び」の中でコミュニケーンョン能力や創造力が育まれていったのだと思います。
近年の研究によると体育専任講師による体育指導を行った幼稚園よりも、体育指導なしの幼稚園の國児の方が運動能力が向上したそうです。
また最近教育の現墳で「探求」という言葉がよく使われますが、『探求』は時間が経つのを忘れるほど何かに没頭することから始まります。 「遊び」はその最たるものではないでしょうか?
■「自由」になると「何をしていいかわからない」子どもが増えた!?
ところが、その「遊び」にも最近は異変が起こっています。子どもたちとのキャンプの自由時間になると「何をしたらいいですか?」「何をしたらいいのかわからないので、コーチが決めてくたさい」という子どもが多いのです。
本来、 遊びは自発的なものなのに、ゲームなどの機器や遊具などがなければ遊べない子どもが増えているのです。
先日もキャンプ場を利用した際にキャンプスタッフとの話の中で聞いたのですが、利用者の問い合わせで多いのが「遊具はないんですか?」だそうです。お互いに「こんなにもたくさんの自然があるのに(笑)」という会話をしました。
決められた遊びより、「誰と何して遊ぼうかな?」と自分たちで創造を膨らませコミュニケーションをとって行う遊びは楽しいものです。あえて大人が子どもの遊びをお謄立てするのではなく、子どもの好奇心や自発性を信じてあげるのはいかがでしょう?
福中善久(ふくなか・よしひさ)
大阪体育大学卒業後、大阪YMCAで幼児~小学生を中心に様々なスポーツやキャンプ指導にあたった。また、大学生の指導者育成や高齢者スポーツなど幅広く活動。京都サンガでは未来を担う子どもたちに、スポーツを通じて「人と人がつながっていくことの大切さ」を伝える「サンガつながり隊」のコーチとして活動。地域の小学校を中心に年間2万人の子どもと関わっている。
▼サンガつながり隊の詳細はこちら
https://www.sanga-fc.jp/hometown/tsunagari/