あなたはお子さんのサッカーチームのコーチが優れたコーチかどうか、判断することができますか？

 

また、あなたのコーチに対する評価は正しいものなのでしょうか？

 

FCバルセロナのキャンプやスクール運営などを手掛ける（株）アメージングスポーツラボジャパン代表の浜田満さんは、「コーチは、子どもの成長を大きく左右する存在」だと言います。

 

子どもの可能性を引き出す優れたコーチは、どのように見極めればいいのでしょうか。今回は、サッカー経験のないお父さんお母さんも実践できる６つのチェック項目を紹介します。（文　浜田満　構成　北健一郎　コンテンツ提供　 徳間書店）

 

 

 

 

 

わたしは、優れたコーチを親が見極める必要があると考えています。　

 

そうは言っても「コーチのどこを見れば良いのか分からない！」という方が大半だと思います。一番簡単かつ、確実な方法は、練習を見学しに行くことです。コーチの力量はすぐに分かります。

 

「練習見学は面倒だなぁ」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。でも、よく考えてみてください。子どもはコーチから非常に大きな影響を受けます。そのコーチの教育方針が自分が考える良い教育と真逆だったら、子どもにとって１回しかない人生の大切な何年間かを無駄にしてしまう可能性だってあります。ここは万難を排して、気になったスクール、チームは必ず見に行ってください。

 

良いコーチを見つけるコツ。それは、「子どもを見ること」です。

 

例えば、コーチが子どもたちにトレーニングについて説明している時、ボーッと空を見上げていたり、他のことに気をとられたりしている子どもがいる場合、コーチが子どもをしっかりコントロールできているとは言えません。子どもたちが集中できていない、集中させられていないのは、コーチの環境づくりに問題があります。

 

子どもたちが１００％集中できる環境を作れているか。それは優れたコーチの絶対条件です。

 

ただし、ここで気をつけないといけないのは、子どもが集中しているように見えたとしても、その状況がコーチの気配りによって生まれているのか、コーチが普段から怒鳴ったりしているが故に、子どもが委縮し、集中しているかのように振る舞っている状況なのかの見極めが必要です。

 

では、コーチの環境づくりというのはどういうことでしょうか。

 

質問です。昼間の練習で太陽が出ています。子どもたちを集めてグラウンドで話をする時、優れたコーチは次のどちら側に立つでしょうか？

 

①　太陽を背負って立つ

②　太陽に対して正面（向かい側）に立つ

 

正解は②となります。①のように太陽を背負って立てば、子どもたちの目に太陽が入り、まぶしくて集中できません。大人も同じですが、「まぶしい」と思っている時に、人の話の内容はなかなか頭に入ってきません。つまり、①のポジションを取ってしまった時点で、子どもたちの集中を削いでしまっているのです。コーチが太陽の正面に立っていれば、子どもたちはまぶしい思いをすることなく、集中して話を聞ける状態になります。

 

もうひとつ、質問です。グラウンドで複数のチームが練習をしています。子どもたちを集めてグラウンドで話す時、コーチはどこに立つのが正解でしょうか？

 

①　子どもからコーチしか見えない場所

②　子どもからコーチと他のチームの練習が見える場所

 

正解は①となります。グラウンドで他のチームがサッカーをしていれば、子どもたちはコーチの話を聞いている時でも、ついつい目で追ってしまいます。集中力が分散するので、話が入ってきづらい状態になってしまいます。サッカーをしているところだけでなく、車がたくさん通っている道路や、人の出入りが多い場所を背にして話すのも、集中力を分散させる要因になります。

 

 

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