東北の元気を届ける『仙台だより』
2011年4月22日
「サッカーできることが幸せ」~活動を再開したベガルタ仙台ジュニア
大会が次々となくなり、練習もなかなか行うことができなかったベガルタ仙台ジュニアでしたが、幸いにも選手・スタッフは全員無事で、練習場の被害も少なかったため、4月2日、仙台市泉区の泉パークタウン人工芝グラウンドで練習を再開することができました。そして、練習再開から1週間経った4月9日、泉パークタウンでの練習を見てきました。
■「できることからスタートすることが一番の復興・復旧の手がかりなのかな」
この日は、4月1~7日に新潟で練習を再開していたベガルタ仙台ユース・ジュニアユースも仙台に帰って来て、泉パークタウンでの練習を行っていたので、グラウンドはとてもにぎやかでした。ジュニアユースの練習を横目に、ジュニアの選手たちも練習に励みました。
ベガルタ仙台ジュニアは個人のスキルアップにこだわるチームなので、パス・ドリブル・トラップといった基本技術を磨く練習を行い、最後はミニゲームで汗を流しました。3~4年生と5~6年生に分かれての練習でしたが、みんな笑顔でサッカーを楽しんでいました。
ベガルタ仙台ジュニアの壱岐友輔監督は、練習を再開できたことについて「被災地でも衣食住にありつけていない人たちがいる中で、果たして(練習を)スタートしていいのかな? という思いもありました。しかし、日本中・世界各国から支援の輪が広がって応援してくれる中で、できることからスタートしなければいけないかな、スタートすることが一番の復興・復旧の手がかりなのかな、と考え、練習を再開しようという結論に達しました。こうやって子どもたちが集まって練習できたのは非常に良かったです」と、悩んだ末での練習再開であったと語りました。
「子どもたちは震災で3週間くらい休んだのですが、だいぶ体を持てあましていたかな、という印象は受けました。まず、子どもたちに伝えたのは、『こういう状況の中で全員が顔を揃えてサッカーできるのは、幸せなんだよ。あとは思い切りサッカーをやって楽しみましょう。そして感謝の気持ちは絶対忘れないようにしましょう』ということです」と再び集まった選手たちに対してメッセージを送ったそうです。