W杯出場パパに聞く!親子で楽しむ「2018年ロシアW杯」の観戦術
2018年2月 5日
「親が言いすぎると子どもの感情が無くなる」 3児のパパ小村徳男が語る、子どもを成長させる親のスタンス
■ピッチの中で起こることを解決できるのは選手自身
――現在、小村さんもサッカースクールで子どもたちを教えていますが、どういった指導理念を持っているのでしょうか?
子どもがまず、自分から動き出すことを求めています。答えを与えるのではなく、局面で判断するのは子どもたち自身であること。
コーチの指示が出てから動くのではなく、自分たちから動き出す、考えるということを身に付けてもらいたいと思っています。たとえその判断が間違っていれば、そこでアドバイスをすればいい。
結局、ピッチの中で起こり得ることを解決できるのは選手自身なんです。
だから、まずは自らの判断でプレーできる選手になってほしいと考えています。そのなかで、子どもたちが変化していくことを願いながら教えていますね。
――そういった指導だと、子どもたちも積極的に物事に取り組みそうですね?
そうなってほしいですが、やっぱりおとなしい子が多いですね。困った時にコーチの顔を見るんですよ。指示を出してくれ、っていう感じで(笑)。
でも、僕はあえてそこでは教えない。子どもたちが自分で動き出すような流れを導きたいんです。どうしても分からないようであれば、さすがに指示を出しますけど、自発的な子のほうが上手くなると僕は思います。
良くも悪くも、自分を主張する選手がどんどん出てきてほしいですね。
――練習メニューも自分で考えるようなものが多いのですか?
そうですね。答えを与えないで、彼らがどう変化していくかが重要で、そのために考えるメニューや、答えが一つではない選択肢のあるトレーニングを取り入れていますね
――その指導法は、子育てに通じる部分もありそうですね。
答えを与えるのではなく、自分で見つけ出すことが大事だと思います。子どもたちが、いつ、どこで一番いいものに出会えるかはわからないじゃないですか。
僕はたまたまサッカーに出会ったわけですが、子どもにもそういった出会いはあるはず。自分の子どもがそれを見つけてくれればうれしいですし、逆にサッカーじゃないほうがいいかもしれない。例えばスキーにはまって、良い選手になってくれれば、僕もそれまで知らなかったスキーの世界に触れることができる。
もちろん、やるからにはトップを目指してほしいし、中途半端にやってほしくない。何でもいいですけど、途中で投げ出さずに、やりきってほしいと思っています。
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子どもには子どもの人生があるので、やりたいことをやり切ってほしいと語ってくれた小村さん。
後編では、ご自身がW杯フランス大会のピッチに立った時の「ヤバイ」と思ったエピソードや、今年開催されるW杯ロシア大会に出場する日本代表の注目ポイントなどをお伺いしましたのでお楽しみに。
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