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2016年3月22日

整骨院?整形外科?サッカー少年の親ならだれもが迷う子どものけがへの対処法

12歳以下のサッカーリーグ『こくみん共済U-12サッカーリーグ』を応援する全労済では、子どもたちがサッカーをプレーするために必要なことすべてのサポートに目を向けています。
子どものサッカーの心配事で真っ先に挙がるのが「けが」の問題です。子育て初心者のお母さんはもちろん、ベテランお母さんにとっても、けがへの対応は手探りのことが多く、正しい対応を知りたいという声が多く聞かれます。
 
今回はお母さんの関心事、けがについて座談会を開催。それぞれが、身近な出来事、子どもたちのけがについて話してくれました。(取材・構成 大塚一樹)
 
座談会のテーマ:
子どもがけがをしたとき、みんなどうする?
前回から引き続き、座談会に集まってくれたサッカー少年のお母さんたち。左から袖岡さん、東海林さん、前嶋さん(右奥)、山口さん(右手前)
 

■けがはいつも目が届くところでおきるわけではない

「帰ってきたときにちょっと様子がおかしいと思ったんですよ。何回も日付を聞いてきたりして」
 
息子の異変に気がついた頃、お友達から「今日サッカースクールで転んで頭を打ったみたい」とLINEで連絡が入りました。
 
「バスの中でも『今日はどこから来たんだ?』とか混乱した様子だったそうなんです。救急に連れて行ったら脳震盪という診断でした」
 
座談会でこんな経験を話してくれたのは、小学校5年生の息子を持つ袖岡さん。
 
「サッカースクールには一人で通っているので、転んだことや頭を打ったことは教えてもらわなければわかりませんでした。2週間安静にして、もう心配ないと言うことなんですけど、そのときは不安でしたし、心配しましたね」
 
脳震盪というとかなりレアケースのように思いますが、接触プレーで意識がもうろうとしていたり、救急車を呼んだという経験は他の参加者にもあるようです。
 
「試合中に体がぶつかって、相手チームの子がぐったりした状態になったことがあります。その時はすぐに救急車を呼んで病院に運ばれました。相手チームだったので、その後のことはわかりませんが、その場は騒然となってみんな心配していましたね」
 
と話すのは小6のお子さんがサッカーをプレーしている山口さん。
 
5年生の息子を持つ東海林さんもゴールキーパーをしていた友達が後頭部を打ち、救急車で運ばれたことがあると言います。
 
「どんと地面に落ちて、その子はもう試合に出たことも覚えてなかったですね」
 
当事者である袖岡さんはもちろん、座談会に参加した4人中3人が脳震盪と思われるけがを経験したり、目にしたことになります。
 
思いがけず大きなけがを経験した袖岡さんはこう話します。
 
「すり傷とか切り傷とかちょっとしたけがは気にしてないですし、本人に任せますが、脳震盪となると話は別ですよね。サッカースクールのお母さんたちも気にして連絡をくれましたし、しばらくプレーしちゃいけないのに、『ボール蹴ってたよ』『ヘディングしてたよ』って報告が入ってきました。目に見える傷とは違って『もう大丈夫』って言えないのが困りましたね」
 
息子さんがオスグッドになった実体験を語ってくれた前嶋さん
 

■整骨院? 整形外科? どの治療が効果的?

脳震盪や意識障害がある場合、明らかな骨折などはまず救急車を使ってでも病院に! という意識が働きますが、擦り傷や切り傷、捻挫、打撲などは判断に迷うところです。
 
東海林「うちの子が捻挫をしたときにはスポーツ専門の接骨院に連れて行きました。大きな大会の前でそのための合宿が迫っていて、息子は焦っていたんですけど、先生から『ここでしっかり治さないといけないので、安静にしてください』と言われて、サッカーをお休みして通いましたね」
 
前嶋「10月にオスグッド病(※1)と診断されました。その前から痛みはあったようなんですけど、突然階段の上り下りができないくらい痛みが激しくなったんです。2日後に練習試合があったんですけど、ウォームアップのダッシュで一歩も走れなかったんです。それで病院に行ってレントゲンを撮影したら両足ともオスグッドですと言われてしまって」
 
※1...オスグッド病とは成長期に起こるスポーツ障害のひとつです。症状としては、膝がしらの下にある骨端核に痛みが生じます。
 
山口「両足ともですか?」
 
前嶋「そうなんですよ。オスグッドと言ってもよく聞く成長痛からくるオスグッドではなくて、筋肉の緊張、疲労からくるものと先生に言われて」
 
東海林「成長痛だけじゃなく、そんなのもあるんですね」
 
前嶋「6年生になってからジュニアユースの練習にも参加していたので、打ち身とか、膝が入る、肘が入るのは当たり前になっていて。それくらいなら湿布を貼って寝ている程度なんですけど、オスグッドの痛みはそれとは比べものにならないみたいです」
 
東海林さんも前嶋さんもスポーツ専門を掲げる接骨院に通ったそうです。そういう情報はどこで得られるのでしょう?
 
ケガをしたとき、最初にどんな病院に行くべきかを問題提起してくれた山口さん
 
前嶋「セレクションを控えていたこともあって、インターネットで検索しました。保険の効かないところも含めていろいろ検討しました。親としては、チャレンジするのにできるだけ痛みがない状態でやらせてあげたいと思いますし、でも将来のことを考えたらどっちがいいんだろうとずいぶん葛藤しました」
 
結果的に前嶋さんが選んだのは社会人になってもサッカーを続けている知り合いに紹介してもらった接骨院。
 
「1%でも可能性があるならと通い出したんですけど、半月くらいで治ってしまいました。そこでは、特別な器具とかそういうものではなくて、筋肉を常に柔らかくすることを徹底していました。先生は『自分の身体のケアは自分しかできない』と、子どもにストレッチを教えてくれて、これがけがの予防にも役立っているみたいです」
 
前嶋さんのように自分で研究して、いい病院、治療院に出会えるケースもありますが、他のお母さんたちはどんな方法で病院探しをしているのでしょう?
 
山口「周りにそういう症状の子がいたら、親同士で情報交換するくらいですかね。どこがいい? どこに行った? って聞くぐらいですかね」
 
袖岡「どこの治療院がいいよとかは話題に出ますね。少し遠いところでもやっぱりアスリート専門の治療院がいいよみたいな。口コミは、信憑性が高いですよね」
 
山口「カリスマの先生がいたり」
 
前嶋「ホームページがちゃんとしてたりするのもポイントですよね」
 
袖岡「病院によって相当治療とか違うみたいですよね」
 
山口「そんなに違うんですか?」
 
袖岡「サッカー以外でも水泳とか、選手コースに行っている子たちはどこの病院がいいわよとか教えてくれますね」
 
山口「うちは整形外科の先生に怒られたことがあります。『なんで最初にうちに来ないんだ』って。変な体勢で手をついてしまって痛がってはいたんですけど、腫れもないしとりあえず接骨院にと思っていったんですけど、何日か電気を通してみたりマッサージをしても痛みが取れなかったんです。そこで先生が「整形外科か外科でレントゲンを撮ってみてください」って言うので、病院に行ったら骨折でもひびが入っていたわけでもないのに『なんで先にレントゲンを撮らないんだ。接骨院じゃなくて外科に来るべきだ』って、ちょっと説教されました」
 
山口さんは自己判断で接骨院に行ったことを反省していましたが、接骨院や整骨院、治療院、マッサージ、整形外科、外科の違いや、どんな症状ならどこの病院に行けばいいかなどは、保険や費用、期間や治療効果も併せて悩ましいところのようです。
 

■今回の座談会のまとめ

座談会に参加いただいたお母さんたちが心配していること
 
「子どもたちの成長に大きな影響を与えかねないけがは、親にとって大きな関心事。でも、専門知識があるわけじゃないし、治療期間や費用も心配。治療や通院にかかる費用もカバーできる保険の情報は子どもたちが安心してサッカーを楽しむためにも知っておきたい」
 
 
【お詫びと訂正】
文中にて誤表記があり、以下のように訂正させていただきました。
 
[誤]それで接骨院に行ってレントゲンを撮影したら両足ともオスグッドですと言われてしまって
[正]それで病院に行ってレントゲンを撮影したら両足ともオスグッドですと言われてしまって
 
この度は誤った情報を掲載してしまい、大変申し訳ございませんでした。お詫び申し上げます。レントゲンは接骨院、整骨院では行えません。レントゲンをご希望の際は、医師のいる整形外科あるいは外科で診察を受けてください。
 

医師の治療や通院にかかる費用をカバーする保障はこちら>>
 
 
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