サッカー練習メニュー
2014年2月27日
香川真司選手のシュート①
【練習の目的】
●シュート技術の向上
<2013年6月19日 コンフェデレーションズ杯グループリーグ 日本代表 VS イタリア代表>
試合開始から攻勢を仕掛ける日本は、岡崎慎司が獲得したPKを本田圭佑が落ち着いてゴール左隅に決め先制すると、その直後の33分、イタリアのゴール前で高く舞い上がるルーズボールに香川真司が反応。相手ディフェンダーと交錯し体勢を崩しながらも、鋭い反転からのボレーシュートをゴールに突き刺した。
■一般的なセオリー
トラップ→シュート
【やり方】
1.左足インサイドで身体の右側にコントロール
2.反転しつつ左足シュート
■香川選手の選択
左足ボレー→シュート
【やり方】
1.ボールの落下地点より奥に身体を回り込ませて
2.右回りに反転しつつ
3.左足インステップでボレーシュート
【ポイント】
1.ボレーシュートは身体の重心をゴール方向に傾ける
2.ボールを見ながらもゴールがある位置はイメージしておく
3.ボレーシュートはバウンドさせる
■時間のないペナルティエリア内で、ルーズボールを効果的に処理するアイディア
ルーズボールの処理については、落下点でボールを足元に落ち着かせることがセオリーです。しかし、こちらがトラップしてシュートを打つまでの時間、相手ディフェンダーが待っていてくれることはありません。シュートエリアにおいて、ディフェンダーは相手にシュートを打たせないことを最優先にプレーします。よって、シュートを打つチャンスは限られてきます。それがペナルティエリア内になればなおさらです。トラップするとGKに距離を詰められてしまい防がれてしまう。香川選手はまさにそういった状況に置かれていました。
そこで、香川選手はシュートまでの時間を短縮するためにトラップを省くダイレクトシュートを選択しました。体勢を崩しながらも高いコーディネーション能力でバランスを保ち、すばやく反転しながら左足ボレー。シュートは地を這うような軌道でゴール左隅に突き刺さりました。もちろん香川選手の高い技術がなければできないハイクオリティなプレーですが、トラップせずにダイレクトでシュートしよう、というアイディアがなければ、思いつきもしません。失敗してもいいから、まずは思いついてそれをプレーすることから始めましょう。
■実演
菊池健太コーチ
考える力が身につくサッカースクール「シンキングサッカースクール」
考えることを楽しみ、チャレンジすることを楽しむサッカースクール。子どもが考えること、チャレンジしやすい環境を心がけ、心からサッカーを楽しむことを目指している。
■構成/文 出川啓太(サカイク編集者)
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