健康と食育
2018年8月 2日
Jリーガーも常備!「高い」「手間がかかる」を解消して、身体を大きくする栄養を簡単に摂れるアイテムとは?
元日本オリンピック委員会強化スタッフで、現在はスポーツ栄養WATSONIAの代表としてプロスポーツ選手から企業まで広く栄養サポートをしている管理栄養士、川端理香さんに食事の大切さを教えていただきます。
前回は魚の脂、特に青魚に多く含まれる必須脂肪酸「EPA」についてお話しました。Jリーグ選手の栄養管理でも注目されているこのEPAは、血液サラサラをキープして栄養素と共に酸素を身体の隅々まで届けてくれるから、運動中の呼吸からの酸素吸入がすくなくなるのでバテにくくなるということをお伝えしましたね。
暑い季節もバテにくく、持久力もアップするなんて「よし、魚をちゃんと食べよう!」と思った方も多いと思います。その意気込みは大変すばらしいです。
しかしながら、セミナーなどでも魚介類の接種についてよく相談を受けるのですが、魚を毎日食事で使いたいけれど「高い」「調理に手間がかかる」という声を耳にします。
食事での栄養摂取は毎日の継続が大事です。
そうなると、「高い」「手間がかかる」ということは継続ができない理由になりますよね。それではスポーツ栄養学的にあまり効果的とは言えません。
そこで今回は、それらを解消する魚介類のとり方をお話ししようと思います。
前回のコラムを読んで、たくさんEPAを摂ったほうがいいのは分かるけど理想と現実は違うのよね、と思った方もぜひ最後まで読んでいただければと思います(笑)
<<関連記事:持久力アップ!? トップアスリートにも注目されている「EPA」でバテにくい身体に
■無理なく継続するコツは缶詰
さっそくですが、みなさんが心配している「高い」「手間がかかる」を解消するには、缶詰を使いましょう。
魚介類の缶詰は100円程度からありますが、1缶で魚1匹分がとれるものもあります。缶詰の魚は、たくさん取れる旬の時期に加工されたものが多いのですが、旬の時期は脂がのっています。そう、つまり選手に必要なEPAが手軽に摂れるのです。
また魚の缶詰は種類が豊富です。
子どもたちに人気なツナ缶のまぐろ、かつおを始め、鯖、さんま、鮭などや、あさりなどの貝類もあります。缶詰として加工されていますが、筋肉や骨、血液などをつくるタンパク質は豊富な点は、お刺身など生の魚と同じなのです。
前回お話をしたEPAをとりたいのならば、鯖やさんまなどがお薦めです。また、あさりは鉄が補給できます。
鮭は、みなさんもスーパーマーケットなどで見たことがあるかもしれませんが「鮭の中骨」という缶詰があります。これはカルシウムが補給できるため、成長期のサッカー選手にとってはカルシウムとタンパク質が両方一度で摂れるという利点があります。
さらに缶詰には、魚の種類だけでなく、味にも種類があります。水煮、味噌煮、醤油煮などがありますが、アレンジしやすいのはやはり水煮です。
私が栄養サポートしているJリーガーにも、魚の水煮缶は常備しておくように言っています。練習量が多く、急遽タンパク質を増やしたい時などにも使えるからです。
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