U‐12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2024

2024年9月 4日

FCバルセロナと対戦したFC BASARA HYOGOが感じた、世界レベルの状況判断力

8月に開催された『U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ』。ラウンド32でFCバルセロナと対戦したのが、FC BASARA HYOGO U12です。

現6年生が一期生という新しいクラブながら、世界の強豪相手に健闘しました。FCバルセロナ戦後、大津直人監督に話をうかがいました。
(取材・文:鈴木智之、写真:新井賢一)

 

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バルサはスピードのある中での状況判断力が印象的だったと教えてくれました 写真:新井賢一

 

<<ワーチャレ記事:フィジカルに技術で対抗 西宮SSが大事にする「ボールの置き場所」

 

■スピードのある中での状況判断力


大津直人監督(C)新井賢一

 

大津直人監督

――バルセロナと試合をした感想を聞かせてください。

止めて蹴るという基本的な技術はもちろんですが、スピードのある中での状況判断力が印象的でした。ハーフスペースに入ってくるタイミングや、遠い位置にいる選手の起点の作り方は、明らかにレベルが違いました。我々のセンターバックが対応するのか、周りの選手を動かすのか、フォワードがコースを切るのかといったところは、普段得意としている部分なのですが、まったく太刀打ちできませんでした。

 

――相手の最終ラインの持ち出しに対して、狙いを絞り切れない様子が見受けられました。

ファーストディフェンスが決まらず、相手の動きを限定することもできませんでした。結果として、相手に自由を与え続けてしまったと感じています。

 

――あそこまでやられる経験は?

日本にももちろん素晴らしいチームがたくさんあって、苦戦することはあります。しかし今回のように、何もできずに振り回されるというのは、最近ではありませんでした。

 

――そのような経験ができるのは、この大会の良さでもあります。

そうですね。本来なら(海外遠征で)50万、60万円かけないとできない相手と対戦できるので、貴重な経験です。

 

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■もっと思い切ってプレーしたかった

――バルセロナとの試合を終えて、選手たちにどんなことを伝えますか?

まずは「世界レベルを知ることができてよかったね」と言いです。ただし、もっと自分たちがやるべきこと、やらなければならないことを出し切って、世界との差を知りたかったという思いもあります。例えば、相手の脇でボールを受けられるシーンでも、萎縮してしまいました。

現在の実力としては仕方ないですが、本来はもっと思い切ってプレーして終わりたかったです。ここで感じたことに感謝し、次に活かすしかないですよね。バルセロナの選手たちでも、プロになれる選手は多くないでしょう。そういった現実も伝えられる、良い機会だと思います。

 

――今回のメンバーは一期生だと聞きました。

この子たちは小学4年生の時から見ていて、今年で3年目になります。ジュニアチームを立ち上げたばかりなので、体格が大きくて速いなど、わかりやすい特徴を持つ選手はいませんが、チームとして踏ん張って戦う部分や、アグレッシブなプレースタイルを大切にしています。

 

 

■この大会に感謝


(C)新井賢一

 

――海外のクラブと試合をした経験はあるのでしょうか?

バサラはドイツにもクラブを持っているのと、ジュニアユースがマジョルカカップに参加を計画するなど、海外を意識したクラブではあります。ただ、コロナもあって海外遠征になかなか行けず......。 バルサだけでなく、ワーチャレで試合をしたミャンマーのチームもそうですが、海外のチームと試合をして、たくさん良いものを得たので、やっぱり海外は行きたいなって思います。 

 

――ワーチャレでの経験を、今後に活かすイメージがありましたら、教えてください。

このステージに来られたのは、一期生の彼らのおかげです。様々な人のサポートと運も含めて、ここまで来ることができました。しかし、これまで全力を出し切れていると思っていたのが、まだまだだということがわかりました。もっともっと全力を出し切らないと勝てないということを、大会を通じて感じました。指導者としても、多くの経験をすることができました。この大会に感謝していますし、世界を意識しながら、雑草魂で頑張りたいです。

 

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