「サカイクキャンプ」でサッカーの技術とライフスキルを身につける

2017年5月18日

「"サッカーを教えない"サッカーキャンプ」で身につく人生に必要な5つのスキル

今春からサカイクキャンプは新たな挑戦を始めました。それはWHO(世界保健機関)が定義する「ライフスキル=日常生活で生じるさまざまな問題や要求に対して、建設的かつ効果的に対処するために必要な能力」をサカイクなりに解釈し、指導コンセプトとして取り入れたことです。
春からはライフスキル研究者として様々な論文を発表されている慶應義塾大学・准教授の東海林祐子先生にアドバイザーを務めてもらい、これまで以上に人間力を高めることに重点を置いて指導しています。
なぜライススキルを指導コンセプトに組み込んだのか。ヘッドコーチを務める高峯弘樹コーチに話を聞きました。(取材・文:サカイク編集部)
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(キャンプ初日に行われた「ライフスキル」のセミナーで挨拶をする高峯コーチ)

サカイクキャンプが新たな挑戦を始めた理由

2020年から大学入試制度が変わることはご存知でしょうか。新しい入試制度についてはいろいろな議論が交わされ、内容が検討されている最中です。これまでの入試制度では、学力の三要素と言われる「1.知識・技能」「2.思考力・判断力・表現力」「3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」の中で「知識・技能」が重視される傾向がありました。
しかし国際社会化がどんどん進み、ますます様々なことにおいてボーダレス化する現代社会では「2.思考力・判断力・表現力」と「3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」が問われていることは間違いありません。
サカイクキャンプやシンキングサッカースクールで2,000人を超える子どもたちを指導してきた高峯弘樹コーチが感じるのはパーソナリティの重要性だと語ります。
「何度もサカイクキャンプを開催してきて現場で感じるのは、ジュニア年代は、将来サッカー選手として成長する為にサッカースキルの向上はもとより、それ以上に人としての土台作りが必要だということです。もちろんサッカーの戦術や技術は必要ですが、考える力やチャレンジする力など失敗を力に変えたり、人から何かを学んだりして自分自身に昇華していく力が備わらないと伸びないと思っています」
「2020年の大学入試改革で、これからの日本の子どもたちに必要なものも変わっていくでしょう。そういう視点で私たちがサカイクキャンプを通じて子どもたちに伝えられるものは何かを考えた時に"ライフスキル"という存在にぶつかりました」

「ライフスキル」とは何か

文部科学省のホームページにも掲載されていますが、具体的なライフスキルを10項目挙げています。
意思決定/問題解決/創造的思考/批判的思考/効果的コミュニケーション/対人関係スキル/自己認識/共感性/情動への対処/ストレス・コントロール
サカイクキャンプでは慶應義塾大学・東海林祐子先生の監修のもと、サッカーを通してライフスキルを高めるために必要な項目を子どもたちやお父さんお母さんにもわかるように5つにまとめました。
<サッカーを通してライフスキルを高めるために必要な項目>
1.考える力
2.リーダーシップ
3.感謝の心
4.チャレンジ
5.コミュニケーション
「これまでも私自身はこの5つのことを意識して指導していました。ただコーチたちの間で具体的なキーワードがあったわけではなかったので、コーチによってバラバラな部分があったと思います。だから、春のサカイクキャンプからはこの5つを指導コンセプトとして取り組み始めました」
「もとからサッカーのトレーニング内容はサカイク側が考えますが、それ以外のことは極力選手たちの自主性に任せています。チーム分けや部屋ごとの就寝時間、起床時間などサッカー面も生活面も自分たちでやれることはすべてです。私たち主催者側が用意されたものをこなしても選手たちには何も残りません。それは私の過去の失敗が物語っています」
次ページ:『サッカーを教える』というこだわりを捨てたら子どもたちが楽しそうにプレーしだした

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