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「サカイクキャンプ」でサッカーの技術とライフスキルを身につける
チームメイトに意見できなかった息子が「自信」を持って発言できるようになったワケ
公開:2017年5月26日 更新:2021年1月27日
今春からサカイクキャンプでは、参加した子どもたちの成長を可視化するためにライフスキル・アンケートを取り始めました。この集計結果はライフスキル・アドバイザーの東海林祐子先生(慶應義塾大学准教授)が考察し、次回からのキャンプの質と指導力の向上のためにフィードバックがまさに今なされています。
もちろんサカイクキャンプはもともと人間力を高めることが大きなテーマなので、これまでもライフスキルの要素がたくさん組み込まれていました。ただ参加した子どもたちにもよりわかりやすい形で落とし込み、さらに将来的に社会で通用する人材を育てる一助となるために、5つのテーマに集約しました。
<サッカーを通してライフスキルを高めるために必要な項目>1.考える力2.リーダーシップ3.感謝の心4.チャレンジ5.コミュニケーション
今回は、春に関西で開催したサカイクキャンプに参加した柳楽莉生(リオ)くんのお父さんに「子どもにどんな成長が見られたか」の話を聞きました。(文:サカイク編集部)
(サカイクキャンプ2回目の参加となった柳楽莉生くんとお父さん)
■最初は消極的だったが、キャンプ終了後には「また行きたい」
4月から5年生になった柳楽莉生くんは今春のサカイクキャンプで2回目の参加となりました。そもそも「なぜサカイクキャンプに参加させようと思ったのか?」。お父さんはこう答えてくれました。
「リオは将来の夢をサッカー選手だと言っていました。でも、具体的に掘り下げて『じゃあ、20歳ではどうなっていたいの? 高校生では? 中学生では?』と聞くと、中学校はサッカーのチームメイトが近くの学校に行くから僕も一緒にそこに行きたい。高校は近くの高校にみんなも進学するだろうから僕もそこでサッカーがしたい。
そういう答えが返ってきたので『サッカー選手になるって、そうじゃないよね』ということを外の世界を経験すればわかるのではないかと思い、サカイクキャンプを勧めました。もちろんたった二泊三日のキャンプで劇的にサッカーがうまくなることはないでしょうが、素晴らしいコーチたちの指導を受けたら『自信』はつくだろうというのが、私と妻の思いでした」
はじめは「どうして友達もいないキャンプに参加しないといけないの?」と渋っていたそうですが、キャンプ帰りに元旦の天皇杯決勝(鹿島対川崎)を見に行くことを条件に島根から大阪で開催された関西地区のサカイクキャンプに参加をしたそうです。
1回目のキャンプから車で帰る途中、お父さんがリオくんに感想をたずねると「楽しかった。行ってよかった。また行きたい」といい、理由を聞くと「友達ができたし、コーチの教え方がすごく良かった」と口にしたそうです。
■サカイクキャンプのコーチたちは、子どもたちに考えさせる問いかけをしている
「私もリオが通っているサッカークラブでコーチをしています。でも、中高と吹奏楽部に入っていて体育部に所属したことはありませんし、運動といえばゲートボールをするぐらいのものでした。だから、サッカーに関する知識はコーチになってから勉強した以上のものはほとんどありません。
初日にピッチの外から少しだけキャンプの様子を見学させてもらいましたが、高峯コーチをはじめとする指導者のみなさんの選手たちへのコーチングが素晴らしいことはすぐに理解できました。
とにかく子どもたちを動かすんです。動いていない子にも心に響くような言葉で声をかけて動くように導いていました。どんな練習もまずはやってみる。そうしてうまくいかなければ、みんなを呼び集めて『今のはどうなっていたかな? こうだったかな? なら、次はどんなことをやったらいいと思う? よし、考えてみよう』と、子どもたちに問いかけながらいくつかの解決方法が出てきたら『じゃあ、やってみようよ』と練習を再開していました。
そういうような選手たちに寄り添って考えさせる指導はなかなかできないので、私も本音は勉強のために二泊三日のキャンプに張り付いて見ていたいぐらいでした」
■2度目のキャンプでは、進んで挨拶や手伝いを行っていた
1回目のキャンプを終えたリオくんには変化があったと、お父さんは語ります。
「キャンプから戻ってきてからは『自信』を持ってプレーするようになりました。以前はチームメイトに『こうだよ』と言われたらそれに従うだけでしたが、今は自分が判断して『この時はこのプレーがいい』と思えばそのプレーを実行できるようになりました」
チームではサイドバックをすることが多いリオくん。キャンプを経験して自信がついたからか、ドリブルをするようになったと言います。そして、今春開かれた2回目のサカイクキャンプに、今度は本人の意志で参加しました。やはり2回目はキャンプがどんなものかを理解して慣れもあるので、お父さんはリオくんに『積極的に自分から行動すること』を宿題として課したそうです。
「宿題に対する回答は本人なりに出そうと頑張っていたようです。たとえば、初日にグラウンドに入って自分からコーチの方々に挨拶をしていましたし、参加した子たちとボールを蹴っていました。また、コーチの方々が練習の準備をされていたときも自分から手伝っていました。
キャンプを終えてすぐに本人から『今回は積極的にやったよ』とアピールがありました。細かいプレー面についてはこれからの練習や試合で出てくることだと思いますが、すでに変化は現れています。それは『諦めなくなった』ことです。2回目に参加する前は1対1でボールを奪われたらすぐ動きが止まっていたけど、諦めずに追いかけるようになりました」
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文:サカイク編集部
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