「サカイクキャンプ」でサッカーの技術とライフスキルを身につける
2017年5月26日
チームメイトに意見できなかった息子が「自信」を持って発言できるようになったワケ
■5つのスキル全部が向上、キャンプ後明らかに進歩したこと
今回のサカイクキャンプでは、初日と三日目にライフスキル・アンケートを2度とって子どもたちが自分自身に対する評価を可視化するため、数値化しています。リオくんの変化は次のようなものです。
アンケートには数十個の質問があり、5つのテーマに関連する内容に答えるものです。リオくんはポジションがディフェンスということもあり、リーダーシップやコミュニケーションが大切です。それらの項目が上がっている点について「チームでも変化がみられますか?」とお父さんにたずねてみました。
「最近では自分より技術が高い選手にも『考え』を言えるようになりました。これはすごく嬉しい変化です。家に帰ってからも『あいつはこういうけど、オレはこう思っている。でも、もしそれが間違っていたとしても責任はオレがとるけん』みたいな話を、私に向かって熱心にしゃべっています。だから、『お前が責任を持つならそれでいいじゃない』と答えています」
ただサッカーはチームプレーだから自分の考えだけを押し通してプレーしていてもチームプレーの構築はできません。だから、お父さんはリオくんのために次のステップとしてのアドバイスを送っています。
「結局、話は聞いてはいるけど、それはリオだけの意見です。だから、私は『そのことは仲間で判断したの? お父さんやコーチに話をして答えを求めたらいけないよ。仲間がどう思っているのかを聞いて、それでどうしようかを考えないと』と話し、その後に『聞いた?』と質問しました。すると、リオからは『聞いてない』と返ってきました。だから、『だったら、まず相手に聞かないと』と伝えました。以前は、こういう考えすらなかったから2回目に参加して明らかに前に進んでいると思います」
キャンプの初日と三日目にアンケートを実施し、その結果を数値化する
実は、リオくんがライフスキルの質問の中で唯一自己評価を下げた質問がありました。それは「最後まで諦めない」という質問です。これはお父さんへの取材を通じてネガティブなことではないと編集部は結論付けています。その理由は「サッカーというスポーツを競技として向き合うようになったからだ」と捉えています。きっと、これまでの「仲間たちと楽しくプレーをするスポーツから、仲間たちと一緒に勝利を目指す」という競技的精神が芽生え始めたからではないでしょうか。間違いなく、リオくんは自分でも気づかないうちに自然に「サッカー選手になる」という目標に向かって歩み始めています。
次回は「サカイクキャンプで感じた子どもの変化 お母さん編」をお送りします。
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