■うまいけど一所懸命走らない子への声のかけ方
高峯コーチは、子どもを褒めることは大切ですが、子どもによっては褒めるだけでは良くない状況もあると言います。
「サカイクキャンプには、サッカーはうまいけど走ることをサボる子もいます。ぼくは、その子をみて『おれ、この中ではうまいほうだから、サボっても文句は言われないだろう』と考えていると感じました。そういった子に対しても、もちろんいいプレーをしたら褒めてあげることは必要です。ですが、同じくらい、サボって走らないことが、チームのためにも自分のためにもならないことに気づかせてあげることも必要です」
そういった子によく言ってしまいがちな声掛けが「ほら、もっと走りなさい!」です。ところが、じつはその声掛けは効果が薄いそうです。高峯コーチは、「一所懸命やる気がないなら帰ってもいいよ。バイバイ」と伝えたあとで、「なぜ真剣にボールを追わないの?」と声をかけます。怒気を表す必要はありません。フラットに問いかけてあげましょう。
「サッカーに限らず、物事に真剣に取り組む姿勢は大切です。その子が走らなかったら、チームメイトがその分も走ることになる、つまりチームメイトに迷惑がかかる。仲間に迷惑をかけてもいいのだろうか? そのことをしっかりと伝えることが大切です。そこで、『走りなさい』『頑張りなさい』と頭ごなしに伝えても、子どもは理解できません。そこで必要なのは問いかけです。『帰ってもいいよ』と伝えることで、子どもはなぜいまサッカーをしているのかを思い出します。うまくなりたい、とか楽しみたい、とか子どもにも子どもなりにサッカーをプレーする理由があるんです。そこを思い出させてあげることで、その子は、なぜ一所懸命やる必要があるのかを理解することができます」
高峯さんが実践するように、その子がなにを思っているのか、その子がなにを感じるのか、ということを見極めた上で声を掛けてあげることが重要です。今回、高峯さんが挙げたのはほんの一例です。声掛けのテクニックは、あくまで手段のひとつであって、それをそのまま実践しても、あなたのお子さんには響かないかもしれません。
なぜ、この子はこんなにやる気がないんだろう?
どういう風に声を掛ければやる気になってくれるんだろう?
まずは、私たち大人が真剣にそのことを考えてあげることです。今回の高峯コーチの例を参考に、みなさんもぜひ自分のお子さんに適した声掛けを見つけてあげてください。
★サカイクキャンプ開催!★
■対象:小学校1~3年生
■日程:2015年7月22日(水)~7月24日(金)
■対象:小学校3~6年生
■日程:2015年7月21日(火)~7月24日(金)
■対象:小学校4~6年生
■宮城会場日程:2015年7月27日(月)~7月30日(木)
■大阪会場日程:2015年8月7日(金)~8月10日(月)
■那須会場日程:2015年8月17日(月)~8月20日(木)