親子でチャレンジ
辞めると決めてからではなく、辞める前に相談してほしい! 日本一の街クラブのコーチに聞く"親とコーチの理想の関係"
公開:2016年5月26日 更新:2023年6月30日
■小中学生から焦って高いレベルでサッカーをする必要はない?子どもの進路の考え方
ジュニア年代を経て、Jrユース以降も高いレベルでサッカーがしたい。将来はプロになりたい。そう思っている子どもはたくさんいます。中城監督は多くの親子を見てきた経験から、次のようなアドバイスをしてくれました。
「レジスタFCの卒業生は、今年は10人がJクラブのJrユースに進みました。私の考えとしては、どの年代で勝負するかを、各家庭で考えとして持っていてもいいのかなと思います。ジュニア年代でJクラブのセレクションを受けるのも良いと思いますが、合格してチームに入ったとしても、Jrユースに上がることができなかったときに、誰がどのように、その子をサポートするのか。小学6年生の段階で、Jrユースに昇格できなかったときの挫折感を受け止められるのか。立ち直れるのかな、大丈夫かなと思うこともあります」
中城監督は「これは個人的な意見ですが」と前置きをしたうえで、次のように語ります。
「わたしとしては、勝負をかけるのはユース年代(高校生)でいいのかなと思います。そのためにジュニア、Jrユースでは、しっかりとした環境で選手を育成していく。わたしは普段、ジュニア年代の子どもやそのお父さんお母さんと接していますが、ユース年代で勝負をするのであれば焦らなくていいと思います。とくにジュニア年代は、まずはサッカーが好きで、サッカーを少しでもがんばれる環境を見つけてあげること。それがぼくらコーチや親の役割なのかなと思います」
親もコーチも立場は違いますが、子どもを成長させたいという思いは同じ。お互いの立場を尊重し、意見交換をすることで、より良い環境づくりの一環となるのは間違いありません。中城監督が教えてくれた「勝負をかける年代を意識すること」。これは非常に有意義なアドバイスと言えるのではないでしょうか。
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取材・文 鈴木智之