親子でチャレンジ
夏休み、ちゃんと休んでますか? サッカーが上手くなるのに大事な2種類の休み方
公開:2017年8月21日 更新:2023年6月30日
■3.休みには、受け身的、積極的の二種類がある
休み方には大きく分けてこの二種類があります。
積極的休養とは、体に適度な負担をかけることで新陳代謝を活性化し、身体の回復プロセスを促進させるやり方。この時期だとプールで遊ぶ、自転車で遊びに行くなどがいいと思われます。リフレッシュをする時間をとることで、また気持ちの面でもポジティブな作用が期待できます。
一方の受け身的休養とは何もせずにのんびりと心身を休ませること。いわゆる完全休養です。身体に負担がかからない形をとるので回復プロセスもゆっくり。「それだと時間がもったいない。積極的休養だけでいいじゃないか」という人もいますが、ストレスを処理し、頭も体も中からすっきりさせるためにはある程度まとまった時間が必要で、一年間に最低でも2回は完全休養すべき(それぞれ1~2週間以上)といわれています。
4.休みとは、環境に密接に影響される
休むことの大切さ、休みの楽しみ方をわかっている大人のもとでは子供たちも無邪気に遊び、休みを満喫することができます。しかし「他が休んでいる間に努力することが大切だ」という論調だけで接してくる大人のもとでは休むことに罪悪感を感じてしまい、結果として疲れが取れないということもよくあります。
例えば、せっかく指導者が「明日から2週間休み!」と時間を作ってくれたのに、その空いた時間を使って、スクールや自主練習をする子供がいます。お父さん・お母さんには子供たちに「休むべきときに休むことは、うまくなり、強くなるために一番大切なこと」と伝えてあげてほしいと思います。
■試合の環境を整備する時期に来ているのでは
また大会日程についても再考しなければならない時期にきています。
「休ませたいのはやまやまですが、夏休みに大会があるんです」という話をよく聞きます。これは夏休みに限ったことではないですね。冬休みでも春休みでも、休みであるべき時に大会が設定されてしまう。
自分たちにはどうすることもできないという一面もあります。でも試合環境を自分たちで整備していくことも各クラブの指導者や保護者に求められるはずです。
「夏休みに大会があるから、そのために練習をして参加する」ではなく、「休むべき時に大会があるので、その大会には参加しない」、あるいは「子どもたちのコンディションや将来的なビジョンを優先しながらトレーニングや試合を設定し、そのなかでのベストを大会で発揮できるように導いていく」という判断も必要になってくるのではないでしょうか。全国大会で結果を残すことが、必ずしも子供たちの成長につながるわけではないのです。
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文:中野吉之伴