■三食きちんと食べることが基本
連日、暑い日が続いています。食欲もなくなりがちですが、子どもにはきちんと栄養を取らせないと、夏バテになってしまう危険性が......。そこで、子どもを夏バテから守るためにどうしたらいいのかを、管理栄養士の今井愛先生に教えていただきました。
■水分は野菜やお味噌汁、果物から摂りましょう
暑いからといって飲み物だけで済ませてはいけません。飲み物だけで満腹になり"食事が食べられない"とならないようにしましょう。水分補給では、糖分などを含むエネルギーのある飲み物は避け、水や麦茶にします。
また、水分は食事中に野菜の味噌汁や牛乳、果物からも積極的に摂るようにしましょう。子どもは毎日、体のあちらこちらの細胞が作り変えられていますが、糖分だけの飲み物を食事代わりにすると、主菜のたんぱく質やミネラル、ビタミン不足で細胞を作りかえることが出来ません。そうならないために、朝昼晩、三食きちんと主菜中心に食べることが大切です。
■お昼には、麺類のススメ
お肉、お魚、納豆、豆腐、卵といった主菜を毎食必ず取り入れること。ですが、(お母さん、お父さんが)毎食台所に立つのは大変なので、夏休みはある程度食事のパターンを決めてしまうといいですね。
例えば、朝は納豆ご飯と決めたら、夏休み中の朝食は毎朝、納豆ご飯にします。パンと玉子と決めたら同様に毎朝パンと玉子に。これなら親が忙しくても子どもだけでも食べられますよね。
昼は麺が便利です。冷やし中華、坦々麺などとさまざまな麺のバリエーションを考えます。夜は朝、昼に食べなかった主菜、例えば、朝納豆、昼に坦々麺なら、夜は魚をメインディッシュにします。
昼に麺にする利点は、お皿がひと皿で済むからです。ご飯と味噌汁にすると、洗い物が増えてしまうので、お母さんの仕事量を軽減する意味でも、お昼は麺がオススメです。 ただし、麺だからといって、具材のないそうめんだけはNGです。つゆに具材を入れたり、麺の上に具を載せるなどして、単食にならないようにしましょう。
■食事はコミュニケーションを学ぶ、絶好の機会
夏休み中は毎週1回、子どもが食事を作る日を設けましょう。料理を作る人の苦労、「ごちそうさま」の言葉の嬉しさ、食べることの大切さなどを学ぶことができます。
また、異世代の人と一緒に食事を取る機会を設けることも大切です。食事のマナーを覚えたり、年齢の違う人と食事をしたりすることで食事の進め方など、相手を思いやる気持ちが育まれます。食時の時間はコミュニケーションを学ぶ、絶好の機会です。