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知っておきたい眼と脳のつながり。ミスが減る!? 判断力が向上する「見え方」とは

公開:2018年3月15日

キーワード:コンタクトレンズスポーツメガネビジョントレーニング判断力視力矯正

■スポーツビジョンに必要な最低限の視力は、0.7以上。見えづらいと判断が鈍る

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(高校生に視る力の大切さ、ビジョントレーニングの講習を行う小松さん=写真中央)

スポーツに必要とされる眼の力は"スポーツビジョン"と呼ばれ、動く物を正確に捉える動体視力だけでなく、左右への素早い眼球運動、広い周辺視野が求められます。0.7以下の視力は動体視力に換算されないとスポーツビジョンの世界では定義されていますが、高校生だと51%以上の選手が、ジュニア年代の選手も実に20%が0.7以下の視力だと言われています。

ただ、幼少期でスポーツメガネをしている選手、コンタクトレンズをする選手はごくわずか。多くの子どもは、見えにくい状態のまま良いプレーをしている状態なのです。子どもは自身が見え難い状況下にあることに気付いていないケースが多いので、指導者や保護者である大人たちが普段の日常生活から注意して観察し、気付いてあげる必要があります。

矯正器具をつける場合でも、眼が疲れないようにと度数を弱く設定する人が多いのですが、これは誤った情報で、小松さんは「視界が見えづらければ、見えた情報を脳で加工する作業が増えるので、判断が遅くなってしまいます。スポーツをする際は、視力は高ければ高いほどがいいので、2.0まで上げてください」と指摘します。

矯正器具は、メガネでもコンタクトレンズでも構いませんが、小学生の間は眼が発達段階であることとケアの難しさもあるため、小松さんは度付きのスポーツメガネをおススメしています。技術の向上によって、安全性も高まっており、日本サッカー協会の競技ガイドラインでも使用が認められているので、プレーにも支障はありません。

また、コンタクトレンズをする場合は砂埃など外的要因や適切なケアができない場合は、レンズに傷がつき、照明などの光が乱反射して、周囲が見えづらくなってしまいます。プレーに支障が出てないためにも、レンズと眼を綺麗で保つ必要がありますので、定期的な検診を忘れてはいけません。保護者も子どもたちも学校やサッカーで忙しいかもしれませんが、3か月に1度の定期健診が望ましいそうなので、眼の健康のためにも何とかお時間を作っていただきたいところです。

スポーツは、一瞬の速さで結果が大きく左右する世界で、見る力が必要です。よく見えると、ボールのどこを蹴るのか、味方へのパスはどこに出せばいいのか判断が早くなりサッカーの上達につながります。

また、見えづらいままでいると脳が疲れて、サッカー以外の場面でも、勉強に集中できないなどの影響が生じますので、日頃のトレーニングの質を高め、試合で活躍するためにもお子様の視力がどんな状態か意識して正しい対処をしましょう。

小松佳弘/ビジョントレーナー
株式会社パーソナル・グラス・アイックス取締役。文科省指定学習障害児童対策プロジェクトチームメンバー。
ソフトバンクホークス始めプロ野球選手・桐蔭学園高等学校・社会人硬式野球強豪クラブチーム、福岡市内・飯塚市内小学校の先生に向けて子供のビジョントレーニング指導を行う。
脳梗塞による両眼視不能患者への両眼視トレーニング半年で両眼視可能になったことも。
また関東西日本を中心に学習障害・障碍児童支援施設の保護者・指導者様向けに、全国で視機能と脳に関わる関係性のセミナーやアセスメントパーソナルケアの指導も行う。他セミナーや講習活動など、精力的に活動している。

パーソナル・グラス・アイックスのHPはこちら>>


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取材・文:森田将義、写真:森田将義、サカイクキャンプ

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