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健康と食育

パフォーマンスアップに欠かせない腸内環境の改善。意外と知らないビフィズス菌の働きとは?

公開:2020年10月30日

腸内で活躍するビフィズス菌ですが、乳酸菌とは違った働きをしてくれることはご存知ですか? お腹の調子が崩れると、サッカーはもちろん勉強にも集中することができません。ビフィズス菌について半世紀以上研究をしている森永乳業マーケティング企画部マネージャーの赤津裕之さんに、ビフィズス菌と乳酸菌との違いなどについてお話しを聞きました。

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■ビフィズス菌と乳酸菌は活躍の場が違う

腸内には数百種類、40兆個の細菌がいて、大きく善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類に分けられます。整腸と聞くと悪玉菌を減らせばいいと思われがちですが、一概に悪玉菌がなくなればいいというものではありません。それぞれの菌には役割があり、それぞれが活躍できる環境が整うことが整腸なのです。

腸内細菌の善玉菌の代表格が乳酸菌とビフィズス菌。乳酸菌は糖を分解して乳酸を作り出しますが、ビフィズス菌は乳酸に加えて酢酸も作ります。酢酸の殺菌作用によって体に悪い影響を及ぼす菌を追い出したり、腸内の炎症を抑える働きをしているのです。

「ビフィズス菌には、酢酸のようなビフィズス菌にしかない力があります。そのため、乳酸菌だけではなく、ビフィズス菌を積極的に摂取いただくことをおすすめしています。」と赤津さん。さらに、乳酸菌とビフィズス菌では、活躍する場所が異なる点がポイント。乳酸菌はキムチなどの加工食品にも含まれますが、ビフィズス菌は酸素が苦手で、酸素があるところでは死んでしまいます。そう聞くと、どこでも生きられる乳酸菌の方が強そうなイメージを持たれるかもしれませんが、酸素がほとんどない大腸で活躍できるのはビフィズス菌です。大腸は全身の健康の要と呼ばれるほど大切な臓器ですが、大腸にいる善玉菌のビフィズス菌と乳酸菌の数は、99.9:0.1と言われるほどビフィズス菌が圧倒的多数を占めています。

大腸が整うと便秘や下痢などのお通じの改善につながります。便秘は老廃物や悪い物質がたまっている状態。便秘を解消し、悪い物質を体内から追い出すことができれば、様々な健康効果が期待できます。「大腸を整えることで肌の調子が良く成ったり、アレルギーを抑えたり、免疫機能を高めたり。腸を整えることが健康に影響を与えることが分かってきています」。

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■量より継続。毎日ビフィズス菌を取り続けることが一番大事

ビフィズス菌はヨーグルトでとることができますが、店頭に多く並ぶどのヨーグルトにもビフィズス菌が入っているわけではありません。パッケージを確認して「ビフィズス菌」が入っているという表示があるかの確認を。

ヨーグルトをそのまま食べる以外には、ドレッシングにしたり、水切りをしたヨーグルトをサンドイッチに塗ったり、ドリンクにしたりするのもおすすめです。熱が加わりすぎると菌が死んでしまうので、できるだけ加熱は避けましょう。1日100gくらいが目安です。摂取する時間はいつでも構いませんが、おなかが空いているときは胃酸で菌が弱ってしまうので、食中や食後がおススメ。ただし、外から摂取した菌はなかなか腸内に定着できず、その多くが流れ出てしまいます。今日たくさんヨーグルトを食べたから明日はなしでもいい、ではなく、量よりも毎日継続して食べることが大事です。

さらに、暴飲暴食をせず、バランスの良い食事をすることも忘れずに。善玉菌のエサになる食物繊維などを摂取して、ビフィズス菌をお腹の中で増やすことも重要です。

■長友選手もビフィズス菌に注目!

トップアスリートとして、体幹トレーニングやヨガなどの運動トレーニングはもちろん、糖質管理に基づいた食事のトレーニングも行っている長友佑都選手。2022年のワールドカップカタール大会を目指す上で、さらにコンディショニングを向上させるために腸内環境を整えることに注目しました。そこで森永乳業とタッグを組んで"ビフィズス菌トレ"に取り組んでいます。

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「肉体造りにストイックな長友選手ですが、環境や食生活の違い、試合間の移動などのさまざまな要因によって、お腹を壊すことがよくあり腸内改善に関心を持たれました。私たちの知見を持って長友選手をサポートできればと思い、ビフィズス菌トレをスタートしました。長友選手の数値的なデータはまだ出ていませんが、ご本人の体感ベースでお腹を壊す機会が減っているとのことでした。腸内環境の変化は人それぞれで、一概にどのくらい継続したら変化が現れるかはわかりません。調子がいい状態を継続することが重要だと思って、サポートしています」と赤津さん。

腸内環境を整えることは、子どもだけでなく家族みんなで取り組みたいこと。毎日の食卓にビフィズス菌入りのヨーグルトを加えて、大腸に元気なビフィズス菌を運ぶ。長友選手と一緒にビフィズス菌トレにチャレンジしてみませんか。お腹が整って、ピッチでのパフォーマンスもアップするはずです。

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