健康と食育
「キウイフルーツを通じて、健康的な食事の機会を提供したい」日本人の食生活を応援する、ゼスプリの想い
公開:2024年10月31日
キウイフルーツでおなじみのゼスプリが、2024年8月4日に「栄養改革プロジェクト」を立ち上げました。
日本人の食生活改善を目指す、プロジェクトの背景や目標、サッカーを頑張る子どもたちにとって、おすすめのキウイフルーツの食べ方など、担当者の栗田麻衣子さんにお話を伺いました。(取材・文 鈴木智之)
■日本の成人の3人に1人が栄養不良
Q: まず、このプロジェクトを立ち上げた背景について教えてください。
A: 日本人の食生活は健康的に思われがちですが、厚労省のデータやWHOの定義によると、成人の3人に1人が栄養不良に陥っているという事実があります。私たちはキウイフルーツを販売している会社ですが、食の分野で健康や食生活の課題に取り組み、その改善に貢献したいと考えています。そこで8月4日の『栄養の日』に、このプロジェクトを立ち上げました。
Q: 具体的に、どのような取り組みを行っているのでしょうか?
A: まず、テレビCMを8月4日に放送し、非常に多くの反響をいただきました。その他にもWEBや新聞、屋外広告などで、ブランドのメッセージを伝えてきました。具体的なアクションとしては、小学校や学童保育施設、子ども食堂に対して、ゼスプリキウイ10万食を無償で提供する取り組みを実施しています。
その背景には、昨今の物価高騰が課題になっていて、栄養バランスの良い食事を取りたいけど、金銭的な負担が大きいと感じているご家庭が多いという現状があります。
また、共働き世帯が増えている中で、子どもたちの栄養不足をいかに解消していくかというのも大きな課題です。お子さんの健やかな成長をサポートするという目的で、こういった取り組みを実施させていただきました。
■キウイに含まれる、様々な栄養素
Q: キウイフルーツの栄養面でのポイントは何でしょうか?
A: キウイフルーツには、日常生活で積極的にとりいれたい10種の栄養素(ビタミンC、ビタミンK、ビタミンB6、ビタミンE、銅、鉄、マグネシウム、カリウム、葉酸、食物繊維など)が含まれています。
また、栄養素充足率ピラミッドというものがあり、これは100グラム食べたときに、ビタミンやミネラル、食物繊維など、17種類の栄養素がどのくらい含まれているかを計算したものなのですが、キウイフルーツはりんごやバナナなど、身近な果物と比較して、一番高い値を示しています。つまり、様々な栄養素がバランスよく高密度に含まれているので、日々の食事の栄養バランスを補うのに適しています。
※詳細はゼスプリWEBサイトを参照 www.zespri.com/ja-JP/nutrition
Q: キウイフルーツの種類と特徴を教えてください。
A: ゼスプリでは主に3種類を取り扱っています。まず、グリーンキウイは食物繊維がとても豊富です。30代の女性の1日の不足分が、グリーンキウイ1個で補えるほどで、その含有量はバナナ2本分に相当します。
次に、ゴールドキウイ、私たちの独自品種であるサンゴールドについてお話しします。これはビタミンCが非常に豊富で、1個にレモン7個分(果汁換算)も含まれているのが特徴です。甘みが強いので、特にお子さんに人気があります。実際、販売数でもグリーンキウイを上回っています。
最後に、ルビーレッドという品種があります。こちらもゼスプリ独自の品種でベリー系の風味で上品な甘みがあり、今までのキウイフルーツとは異なる食味を楽しめます。豊富なビタミンCやアントシアニンを含んでおり、店頭では4月から5月頃の期間限定で、見かけることができます。
■ビタミンCは鉄の吸収を助ける
Q: サッカーをする子どもたちにとって、キウイを食べるメリットは何でしょうか?
A: サッカー少年少女に限った話ではありませんが、キウイフルーツには様々な栄養素が含まれているので、普段の食事で不足しがちな栄養を補うことができます。
お子さんの中には野菜が苦手な方もいらっしゃると思いますが、キウイフルーツなら、おいしく手軽に栄養を摂取できます。特筆すべきは、ビタミンCが豊富に含まれていること。ビタミンCには鉄の吸収を高める効果があるといわれており、運動をする方にとっては重要な栄養素です。
Q: キウイフルーツを手軽に食べる方法はありますか?
A: 半分に切って、スプーンですくって食べるのが簡単です。また、裏ワザとして、キウイフルーツを一晩ほど凍らせてから、流水で30秒から1分ほど流して、果実の中央から左右に皮を引っ張ると皮がツルッと剥きやすくなります。これならナイフを使わずに皮を剥くことができます。夏場などは、この方法で冷たいデザートとして楽しむこともできます。
キウイフルーツは皮ごと食べることも可能です。もちろん表面をよく洗っていただく必要がありますが、皮にも多くの栄養素が含まれています。グリーンキウイは毛がケバケバしていて食べづらく感じる方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、サンゴールドキウイという、ほとんど毛のない品種がおすすめです。気になる方は、薄くスライスしてみるのもいいでしょう。但し、消化器官が未発達なお子様や消化器官の弱い方は、お控えいただいた方が望ましいと思われますので、お召し上がりになる場合は保護者の方やご自身でご判断いただければと思います。
■サラダやヨーグルト、お肉とともに
Q: キウイフルーツを使ったおすすめのレシピはありますか?
A: キウイフルーツは様々な料理やデザートに活用できます。特にお子様向けのレシピをご紹介させていただきます。
まず、サラダにキウイフルーツを加えるのがおすすめです。野菜が苦手なお子さんでも、キウイフルーツの甘みで食べやすくなります。
ヨーグルトとキウイフルーツの組み合わせも良いですね。キウイフルーツをカットしてヨーグルトにトッピングするだけで、簡単に栄養価の高いデザートになります。これはお腹の健康にも良いですし、朝食やおやつにぴったりです。
また、グリーンキウイを使ったレシピもおすすめです。グリーンキウイには、アクチニジンというタンパク質分解酵素が含まれています。これはキウイフルーツだけに含まれる酵素で、特にグリーンキウイで活性が高いんです。この特性を活かして、お肉料理と一緒に食べると良いでしょう。
■健康的な食事の機会を作る
Q: 最後に、このプロジェクトの目標を教えてください。
A: 私たちが目指しているのは、日本中の誰もが栄養バランスのとれた食事を正しく、楽しく、手軽にとれる社会を作ることです。具体的には、2030年までにキウイ60億食分を通して 、健康的な食事の機会を作るという栄養改革アクションを行います。
これは、日本の政策にもある「誰一人取り残さない、健康な日本の実現」を目指すという大きな目標につながっています。キウイという小さな果実ではありますが、この果実の恵みを通して、世界中の人々やコミュニティ、環境の発展に寄与していくことが、私たちゼスプリの存在意義と考えています。