■上達のコツは、ミスを恐れないこと
――あらためてご自身の経験も踏まえ、ジュニア年代の時にできることはどんなことだと思われますか?
まず、真似をすることはできると思うので、“いいプレーだな”と感じたプレーはどんどん真似をしてみる。ただ純粋に真似をするだけでも、徐々に、そこに意識もついてくるのかなと思います。意識がついてくれば、技術もついてくると思いますから。ぼくも“あの人、キックがうまいな”と思った時はそれを真似し、繰り返し練習していました。そうしているうちに、“こういう練習もいいんじゃないかな”と思えるようになってきます。まずは自分がいいと思ったことを実際にやってみることが大事だと思います。必ず力はついてくると思うし、同時にそこで考える力も養われてくるはずです。
――GKに必要な視点、資質は何だとお考えですか?
ミスをどれだけ恐れないかですね。それに尽きます。恐れる気持ちを持っていたら、その通りになってしまうものなんですよ。そういうことは考えず、“やってやろう!”くらいの気持ちを持つことが大事。ミスをした時も、僕はその後のプレーが一番大事だと思っているのですが、“取り返してやる”と思うか“やばい、やばい”と思うか、それでプレーの幅が変わってくる。どう周りに立ち振る舞うか、それがチームにも影響してくるので、そこは大事にしています。僕は常に“やってやろう!”精神で臨んでいます!
■西川流パントキックのコツは?
――西川選手のフィードの精度は素晴らしいですが、西川選手を目指すこどもたちに向けて、パントキックがうまくなるコツを教えてください。
ぼくはよくゴール目がけてボールを蹴っていたんですが、練習しながら、“ボールの位置がいいな”とか、“こういう横からのフリ、角度がいい”と考えながら練習していました。うまくなるには、やっぱりたくさん練習することに尽きますね。あとはしっかり最後までボールを見て、やりながら考えるっていうことが大事だと思います。
――西川選手はだれかのパントキックを真似したのですか?
元アルゼンチン代表のアボンダンシェリ選手ですね。いまでも映像は見ます。よく真似をしたり、ボールの置き所に注目しています。ボールを手で投げて、それを蹴る子やプロの選手がいますが、投げて落ちてきたボールを蹴るのはけっこう難しいことなんですよね。よく、小さな子どもに蹴り方を聞かれるのですが、ボールを置いたところに足を持っていく感じですね。少年たちに教えるときには「いいところに足を持っていくだけだよ」とぼくは言っているのですが、力もあまり必要なく蹴ることができます。ぜひ埼玉スタジアムに来ていただいて、実際にぼくのパントキックを見てもらえたらうれしいですね。テレビでパントキックがアップで映ることは多くないので、ぜひ埼玉スタジアムに観に来てください!
西川周作(にしかわ・しゅうさく)
1986年6月18日生まれ。大分県出身。宇佐FCJrユース-大分トリニータU-15-大分トリニータU-18-大分トリニータを経て2010年にサンフレッチェ広島へ。14年浦和レッズに移籍。正確なフィードキックを始めとした、足元のテクニックには定評があるGK。リーグ最少失点(第26節現在)でチームを勝利に導いている。
■西川周作選手を観に行こう!浦和レッズ ホームゲーム日程
11/22(土) vsガンバ大阪 14:00キックオフ 埼玉スタジアム2002
12/6(土) vs名古屋グランパス 15:30キックオフ 埼玉スタジアム2002
チケットに関しましては浦和レッズ公式HPをご覧ください!
Jリーグの試合映像でサッカーを学ぼう!
FCバルセロナの選手や世界のトッププロをサポートしてきたスペインの世界的プロ育成集団「サッカーサービス社」が、13歳までに身に付けておくべきサッカーの戦術を、Jリーグの試合映像を使って徹底解説。サッカーインテリジェンスを高めたい子ども達が見て学べる映像トレーニング。
『Footi』清水英斗と北健一郎 アジアカップレポートを動画で配信中!
取材・文/石井宏美 写真提供/URAWA REDS