■観ること以上に肌で感じることが重要
――ジュニア年代にとくに影響を受けた選手はいましたか?
国立競技場で行われていたトヨタカップをよく観に行っていたのですが、ぼくはACミランのライカールトが好きで観ていました。守備的ではあるのですが前に出て得点も獲る、そういったユーティリティーなプレーを観て、すごく起用な選手だなと感じましたし、自分もいろいろなポジションをこなせるような選手になりたいと強く感じました。
ジュニア年代を過ぎると、観ること以上に、実際に肌で感じることが重要になってきます。上に行けば行くほど、「自分よりもスピードがある選手がいる」と感じたり、実際にだんだんドリブルで抜けなくなってきたり。そういったことを自分の肌で感じると、相手を見極めながら自分のプレーを変えていくことを覚える。たとえば、相手の方がスピードがあるのなら、どうかわしていくのか。それを見て考えることが重要です。
後編に続く>>
田中誠(たなか・まこと)
1975年生。静岡県出身。94年清水市立商業からジュビロ磐田へ加入。02年にはJリーグ両ステージ制覇を成し遂げるなど、DFのリーダーとして、ジュビロの黄金期を支えた。また、96年アトランタ五輪ではブラジルを破るマイアミの奇跡を経験。その後、09年にアビスパ福岡に移籍し、11年シーズンで現役を引退。日本代表32試合出場。Jリーグ通算419試合出場。現役引退後は、解説者、サッカースクールのコーチを務めるなど、サッカーの普及活動に情熱を注いでいる
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取材・文 石井宏美 写真 サカイク編集部